ROOT · アブラナ科

カブ

Turnip

アブラナ科。ダイコンと同じ仲間ですが、ダイコンほど深く耕さなくても作れます。食べるところが地面の近くでふくらむので、土づくりの負担がずっと軽くなります。家庭菜園では作りやすい部類です。

まず、どの大きさで作るかを先に決めてください。小カブ・中カブ・大カブで、株間も間引きの回数も、追肥がいるかどうかも変わります。品種で決まっているので、種袋を見てから畝を作ってください。初めてなら小カブです。

この野菜でいちばん気をつけたいのは 根こぶ病です。根にこぶができて、日中に葉がしおれます。治す手はなく、菌は土の中で 5〜10 年生きます。一度出すと、その場所では何年もアブラナ科が作れなくなります。

もうひとつは キスジノミハムシ。成虫は葉に小さな穴をあけ、幼虫は根の表面をかじって、くぼみを作ります。皮ごと食べる野菜なので、くぼみがそのまま残ります。

難易度
旬 春秋
カブ(アブラナ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
20〜25℃
発芽日数
2〜4日
生育適温
15〜20℃
土壌 pH
5.5〜6.5
株間・条間
15cm
畝幅・畝間
70〜100cm
まき深さ
1cm
連作の間隔
2 年

根こぶ病が出た畑では 3 年以上あける

植えつけの目安

直まきが基本のため定植はしない

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
春まき
秋まき
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. どの大きさで作るか決める

    小カブ・中カブ・大カブを、まく前に決める

    カブは品種で穫れる大きさが決まっています。株間も間引きの回数も追肥の要否も変わるので、種袋を見て先に決めてください。

    同じ「カブ」でも、品種で穫れる大きさがこれだけ違います。必要な株間も変わります。
    小カブ。株間 10cm。中カブ。株間 15〜20cm。大カブ。株間 30〜40cm
    大きくなる品種ほど、株間を広く取らないと太りません。あとから広げることはできないので、まく前に決めます。
    大きさで変わること
    ・小カブ…株間 10cm、間引き 3 回、追肥なし。初めてならこれ
    ・中カブ…株間 15〜20cm、間引き 3 回、追肥なし
    ・大カブ…株間 30〜40cm、間引き 2 回、追肥 3 回
    間引きは、小〜中カブが子葉〜本葉 1 枚・本葉 1〜3 枚・本葉 3〜6 枚の 3 回。大カブは本葉 2〜3 枚・本葉 4〜5 枚の 2 回で 1 本立ちにします。間引いた株も食べられます。
    品種選びで決まること
    ・春にまくなら、とう立ちしにくい品種を。大カブの品種はとう立ちが早く、春向きではありません
    ・根こぶ病が出たことのある畑なら「CR」の付いた品種を。根こぶ病に強い品種です
    • 小カブ(直径 5〜6cm)… 株間 10cm、間引き 3 回、追肥なし。初めてならこれ
    • 中カブ(8〜10cm)… 株間 15〜20cm、間引き 3 回、追肥なし
    • 大カブ(13〜15cm 以上)… 株間 30〜40cm、間引き 2 回、追肥 3 回
    • 大きさは品種で決まっています。種袋を見て、まく前に決めてください
    • 根こぶ病が出たことのある畑なら、品種名に「CR」の付いたものを選ぶ。根こぶ病に強い品種です
    • 春にまくなら、とう立ちしにくい品種を選ぶ。大カブの品種はとう立ちが早いので、春向きではありません
  2. 土をつくる

    • アブラナ科を 2 年作っていない場所を選ぶ。根こぶ病が出た畑は 3 年以上
    • まく 2 週間〜1 か月前に、石灰を 1㎡ あたり 100g
    • 堆肥はまく 1 か月前に、完熟したものを 1㎡ あたり 2kg
    • まく 2 週間前までに、有機質肥料を 1㎡ あたり 240g(大カブは 400g)。有機の肥料は効くのが遅いので、早めに入れておきます
    • 入れすぎない。葉ばかり茂って、根の上のほう(肩)が割れます
    • 幅 70〜100cm・高さ 10cm の畝を立てる。水はけが悪いと根こぶ病が出ます
  3. まく

    • 深さ 1cm の溝か、まき穴に。条間 15cm
    • 1 か所に、小カブは 3〜4 粒、中・大カブは 5〜6 粒
    • 覆土は 1cm まで。かぶせたら板などで押さえる
    • 2〜4 日で芽が出ます
  4. すぐネットをかける

    • まいた直後に、目合い 0.6mm のネットをかける
    • 裾は 10cm ほど外にはみ出させて、はみ出した部分すべてに土をかぶせる
    • 基本は収穫までかけたまま。夏まきでも、少なくとも 25 日は外さない
  5. 春まきは昼を暖かく保つ

    • 芽が出たころから寒さに反応して花芽ができます
    • 夜の寒さは、昼に暖かくなれば打ち消せます。不織布かトンネルで、昼間の温度を保ってください
    • ただし昼も気温が上がらない日が続くと、戻りません
  6. 間引く

    • 小〜中カブは 3 回。子葉〜本葉 1 枚、本葉 1〜3 枚、本葉 3〜6 枚
    • 大カブは 2 回。本葉 2〜3 枚、本葉 4〜5 枚で 1 本立ち
    • 最終的な株間は、小カブ 10cm、中カブ 15〜20cm、大カブ 30〜40cm
    • 間引いた株も食べられます
  7. 株のまわりをほぐして土を寄せる

    • 2 回目と 3 回目の間引きのあとに、株のまわりの土を軽くほぐして(中耕)、除草を兼ねて株元に寄せる
  8. 追肥する(大カブだけ)

    • 小〜中カブは追肥しません。元肥だけで穫りきります
    • 大カブは 3 回、1㎡ あたり 60g ずつ
    • 1 回目は本葉が数枚そろったころ、2 回目は 1 本立ちにしたとき、3 回目はそのあと 2〜3 週間おいて
  9. 穫る

    • 小カブは直径 5〜6cm、中カブは 8〜10cm、大カブは 13〜15cm 以上で
    • 穫り遅れると、肩が割れ、中にすが入ります
    • 一度にまくと全部が同時に穫りどきになるので、少しずつずらしてまくと使い切れます

ここだけは押さえたい

1. どの大きさで作るか先に決める
小カブ・中カブ・大カブで、株間も間引きの回数も、追肥がいるかどうかも変わります。品種で決まっているので、種袋を見てから畝を作ってください。

2. まいた直後にネットをかける
キスジノミハムシの幼虫は、根の表面をかじってくぼみを作ります。皮ごと食べる野菜なので、くぼみが残ります。裾は 10cm ほど外にはみ出させて、はみ出した部分すべてに土をかぶせてください。

3. 畝を高くする
根こぶ病は水はけの悪い畑で出ます。高さ 10cm、水はけが悪ければもっと高く。

4. 肥料を入れすぎない
葉ばかり茂って、根の上のほう(肩)が割れます。とくに暖かい時期にまくときは控えめに。

5. 覆土したら押さえる
種と土を密着させます。これだけで芽の出かたがそろいます。

6. 春まきは昼を暖かく保つ
芽が出たころから寒さに反応して花芽ができます。夜の寒さは昼の暖かさで打ち消せるので、不織布かトンネルをかけてください。

7. 穫り遅れない
置きすぎると肩が割れ、中にすが入ります。小カブなら直径 5〜6cm です。

8. 根こぶ病が出た畑では CR 品種を選ぶ
品種名に「CR」が付いているものです。出てから治す手はないので、出たことのある畑では最初から選んでください。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • 根こぶ病 — この野菜で最大の難所です。根にこぶができ、日中に葉がしおれます。出てから無農薬で治す手はありません。 菌は土の中で 5〜10 年生きます。できるのは、土の中の菌を増やさないことまでです。出た畑では石灰で pH を 7.5 を目安に上げる(カブの適正域 6.0〜6.5 より高いので育ちは少し落ちますが、病気を抑えるほうを優先します)。そのうえで CR 品種を選ぶ、3 年以上あける、畝を高くする、完熟堆肥を入れる、抜いた株を畑に残さない。夏に畑が空くなら太陽熱消毒も効きます。エンバクなどの緑肥(畑にすき込むために育てる草)を挟む手もありますが、どれだけ減るかは Sofarm でこれから確かめます(→根こぶ病)
  • キスジノミハムシ — 成虫は葉、幼虫は根の表面をかじってくぼみを作ります。農薬を使う作り方では種まきのときに薬を土に混ぜますが、無農薬では、まいた直後にネットをかける以外に手はありません。夏まきはいちばん被害が大きく、小カブがいちばん作りにくい時期です(→キスジノミハムシ)
  • アオムシ・コナガ・ヨトウムシ・カブラハバチ — どれもネットで入れないのが基本です(→コナガ ヨトウムシ類)
  • ハイマダラノメイガ — 芯(成長点)を食べます。やられると、そこで止まります
  • 白さび病・べと病 — 過湿で出ます。風を通し、病気に強い品種を選ぶ(→白さび病 べと病)
  • 萎黄病 — 連作で出ます。出てから無農薬で止める手はありません。できるのは、同じ場所でアブラナ科を続けて作らない(輪作)ことまでです

種を買う

カブ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

カブで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

生理障害

虫でも病気でもなく、環境が原因で起きるもの
裂根(生理障害)
す入り(生理障害)
変形根・尖り球(生理障害)
ホウ素欠乏(生理障害)

病害虫の一覧を見る

よくある質問

小カブ・中カブ・大カブ、どれを作ればいいですか?

初めてなら小カブです。いちばん早く穫れて、作り方もやさしい。

| | 収穫の大きさ | 株間 | 間引き | 追肥 | 日数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小カブ | 直径 5〜6cm | 10cm | 3 回 | なし | 40〜50 日 |
| 中カブ | 8〜10cm | 15〜20cm | 3 回 | なし | 50〜60 日 |
| 大カブ | 13〜15cm 以上 | 30〜40cm | 2 回 | 3 回 | 60〜90 日 |

大きさは品種で決まっています。種袋を見て、畝を作る前に決めてください。

根が丸くなりません。尖ってしまいます。

混みあっているか、土が固いかです。

間引きが足りないと、まわりに押されて丸くなりません。小カブなら最終的に株間 10cm まで広げてください。

土が固いと、横に太れずに下へ伸びます。深く耕す必要はありませんが、表面は細かく砕いておいてください。

肩が割れました。

穫り遅れか、肥料の入れすぎです。

カブは根の上のほう(肩)が地面から出るので、そこが先に太ります。置きすぎると、ここが裂けます。小カブなら直径 5〜6cm で抜いてください。

肥料が多いと葉ばかり茂って、肩が割れやすくなります。とくに暖かい時期にまくときは控えめに。

中にすが入っていました。

これも穫り遅れです。一度にたくさんまくと全部が同時に穫りどきになって間に合わないので、少しずつずらしてまくと使い切れます。

春にまいたら花が咲きました。

とう立ちです。この野菜は、芽が出たころから寒さに反応して花芽をつくります。しかもカブは、苗が大きいほど反応が強く出ます。

ただし、夜の寒さは昼の暖かさで打ち消せます。春にまくなら、不織布かトンネルをかけて昼間の温度を保ってください。昼も気温が上がらない日が続くと戻りませんが、それでもかなり防げます。

大カブの品種はとう立ちが早いので、春向きではありません。

日中に葉がしおれます。夕方には戻ります。

根こぶ病の可能性があります。抜いてみて、根にこぶのようなふくらみがあれば、そうです。

治す手はなく、菌は土の中で 5〜10 年生きます。 抜いた株は畑の外に出してください。

次からは、品種名に「CR」の付いたものを選びます。根こぶ病に強い品種です。あわせて、石灰で pH を 7.5 を目安に上げる(カブの適正域より高いのですが、病気を抑えるほうを優先します)、畝を高くする、3 年以上あける。夏に畑が空くなら太陽熱消毒も効きます。

根の表面に、かじられたようなくぼみがあります。

キスジノミハムシの幼虫です。土の中で根の表面をかじります。成虫は葉に小さな穴をあけるので、葉を見れば心当たりがあるはずです。

まいた直後に、目合い 0.6mm のネットをかけてください。 裾は 10cm ほど外にはみ出させて、はみ出した部分すべてに土をかぶせます。芽が出てからでは間に合いません。

夏まきがいちばん被害が大きい時期です。

葉が穴だらけになりました。

アブラナ科につく虫です。アオムシ・コナガ・ヨトウムシ・カブラハバチ。どれもネットで入れないのが基本です。

間引いた株は食べられますか? 葉も食べられますか?

どちらも食べられます。間引き菜はやわらかく、カブの葉は炒めものや漬けものに使えます。むしろ葉のほうが栄養は多いくらいです。

プランターで作れますか?

小カブなら作れます。深さ 15cm 以上のもので、株間 10cm。

ベランダでも虫は来るので、ネットは畑と同じようにかけてください。