病気
7 品目で報告
根こぶ病
別の呼び方: アブラナ科根こぶ病
アブラナ科の根にこぶをつくる病気。キャベツ・ハクサイ・カブ・ミズナ・チンゲンサイ・コマツナ・ラディッシュに出る。
地上から見ると「昼にしおれて、朝には戻る」をくり返し、やがて育たなくなります。
抜いてみると根がこぶだらけになっていて、はじめて分かります。
いちばんやっかいなのは、菌が土の中に 5〜10 年残ることです。一度出た畑はしばらく尾を引きます。
だから「出たら対処」ではなく、畑の条件を変える病気として扱います。幸い、効くことがはっきりしている条件が三つあります。酸性、水はけ、連作です。
見分け方
- 日中にしおれ、夕方から朝にかけて戻る。 これが続く
- 生育が遅れ、株がそろわない
- 抜くと根にこぶ。苗のうちに感染していれば主根に大きなこぶ、植えてからなら側根に小さなこぶが多数
- カブでは、太らせる部分そのものが変形する
出やすい条件
- 酸性の土。pH 4.6〜6.5 でよく出て、7.4 以上ではほぼ出ない
- 地下水位が高い畑・排水の悪い畑。畝間に水をためたり、大雨で水に浸かったりすると広がる
- アブラナ科の連作
- 地温 18〜25℃ がいちばん出やすい
- 菌は地中 15cm くらいまでに多くいて、土ごと持ち運ばれて広がる
出さないために
- 土の酸性を直す。 土の pH を測り、石灰で 7.5 を目安に上げる。アブラナ科が好むのは pH 6.0〜6.5 なので、作物の適正域より上げることになる。それでもこの病気が出た畑では、こちらを優先する
- 高い畝にする。 水が引かない畑では、まずここ
- アブラナ科を続けて作らない。 イネ科(エンバクなど)を挟み、3 年以上あける
- CR 品種を使う。 種袋に「CR」と付いているものは、この病気に抵抗性がある
- 収穫のときに根を畑に残さない。 こぶごと持ち出す
- 夏に畑が空くなら、水をまいて透明なビニールで覆い 30 日ほど置く(太陽熱消毒)。ただし効くのは表層まで。終わったあとに耕さない。 深いところの土が表面に出てきて、やった意味が半分になる
- おとり作物を使う。 CR の葉だいこんをまいて早めに抜くと、土の中の菌の数が減る
- 完熟堆肥を入れて、土そのものを水はけのよい状態に近づける
出てしまったら
- その株は治らない。抜いて畑の外へ出す
- その年の収穫は諦めて、次の作に向けて土を直すほうに切り替える
- こぶのついた根をすき込まない。菌を増やすことになる
- 使った道具と長靴の土を落としてから、ほかの畑に行く
まちがえやすいもの
- ネコブセンチュウ — こぶがもっと小さく数珠のように並ぶ。アブラナ科以外にも出る
- 根粒(マメ科) — こちらは有益なもので、そもそもアブラナ科にはつかない
- 水切れ — 昼にしおれて朝に戻るのは同じ。水をやっても変わらないなら根を疑う
よくある質問
一度出た畑では、もうアブラナ科は作れませんか?
作れます。ただし何もしないで同じように作ると、また出ます。石灰で pH を上げる、畝を高くする、CR 品種を使う。この 3 つを合わせると、出た畑でも穫れるところまで戻せます。
石灰はどれくらい入れればいいですか?
畑の土質で必要量がまったく違うので、量ではなく pH を測って決めてください。安い測定キットで足ります。目標は 7.5 を目安に。入れすぎると今度は別の欠乏が出るので、測らずに大量に入れるのは避けてください。
昼にしおれて朝に戻ります。水が足りないのでは?
まず水をやってみてください。それで変わらないなら根を疑います。1 本抜いて、根にこぶがあるかを見るのが早いです。こぶがあれば、水の問題ではありません。
こぶのついた株は、抜いてどうすればいいですか?
畑の外へ持ち出してください。すき込むと菌を増やすことになります。収穫のときも、根を畑に残さずこぶごと持ち出すのが大事です。長靴や道具についた土も、落としてからほかの畑へ移動してください。