FRUIT · ウリ科

メロン

Melon

ウリ科。家庭菜園ではいちばん難しい部類に入ります。

ただし、どのメロンを作るかで難しさがまるで違います。

網目の入るネットメロンは、温度と湿度の管理が要るので、家庭菜園ではかなり厳しくなります。一方でマクワウリやプリンスメロンのような網のないタイプは、多湿にも低温にも比較的強く、家庭菜園向きです。最初の一株はこちらから始めてください。

難しさの中身は 3 つです。場所を取ること(つるを這わせる幅で 2〜2.5m)、つるの整理が複雑なこと(親づる・子づる・孫づるの 3 段階)、そして乾燥を好むのに日本の夏は雨が多いこと。

難易度
旬 夏
メロン(ウリ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
25〜30℃
発芽日数
3〜4日
生育適温
20〜30℃
土壌 pH
5.5〜6.5
株間・条間
75〜80cm
まき深さ
5mm〜1cm
連作の間隔
2〜3 年

つる割病が出た畑では 4〜5 年あける

植えつけの目安

本葉4〜5枚(タネまき後35日程度)

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
露地栽培
▼ ▼
春まき
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 品種を選ぶ

    • 初めてなら、網のないタイプ(マクワウリ・プリンスメロン)から
    • 網目の入るネットメロンは、温度と湿度の管理が要るので家庭菜園では厳しい
    • 種袋に「うどんこ病に強い」とあるものを選ぶ。無農薬ではここがいちばん効く
    • 選び方で難易度がまるで変わります
  2. 場所を決める

    • つるを這わせる幅を先に確保する。 2〜2.5m
    • 日当たりがよく、水はけのよい場所
    • ウリ科を 2〜3 年作っていない場所。つる割病が出た畑では 4〜5 年
  3. 土をつくる

    • 植えつけの 2 週間以上前に石灰を入れて、深く耕す
    • その 1 週間後に堆肥と元肥を入れて、畝を立てる
    • 窒素を効かせすぎない。 つるばかり伸びて実が太らず、うどんこ病も呼びます
    • 黒マルチを張る
  4. 苗を育てる

    • ポットに 3〜4 粒、深さ 0.5〜1cm
    • 地温 25〜30℃ を保つ
    • 芽が出たら、昼は 30℃ を超えないように、夜は 15〜20℃ に
    • 35 日前後、本葉 4〜5 枚で植えどき
  5. 植える

    • 黒マルチを張った畝に、ポットの土をくずさず浅く植える
    • 植え穴に水をやってから植える
    • 風のない暖かい日に
    • 植えたらすぐトンネルか、苗にかぶせる小さな覆い(ホットキャップ)をかける。 2〜3 日は換気せず、温度と湿度を保って根づかせます
  6. つるを整理する(この野菜の山場)

    親づるを摘んで子づる 3 本。実は 8〜11 節から出た枝に

    メロンでいちばん迷うところです。親づる・子づる・孫づるの 3 段階があり、どこに実をつけさせるかで出来が決まります。

    1. 株のかたちを作る
    上から見たところです。親づるの先を早めに摘むと、わきから子づるが出ます。そろいのよい 3 本を残して、あとは元から取ります。
    親づるは摘む。子づるは 3 本だけ残す
    親づるの先を早めに摘むと、わきから子づるが出ます。そろいのよい 3 本を残して、あとは元から取ります。
    2. 子づるの、どこに実をつけるか
    子づる 1 本を横から見たところです。節(葉のつけ根)を株元から数えてください。節から出る細い枝が孫づるです。
    8〜11 節から出た枝に実をつける。ほかの孫づるは元から取る
    子づる 1 本を横から見たところです。節(葉のつけ根)を株元から数えてください。節から出る細い枝が孫づるです。
    実をつけた枝は、雌花より上の葉を 2 枚残して先を止めます。子づるそのものは 20 節あたりで、結果枝より上の節から出た孫づるは葉 1 枚で止めます。

    残す実は子づる 1 本につき 2 個。子づるが 3 本なら、1 株で 6 個です。実がピンポン玉くらいになったら、形のよい縦長のものを残して、あとは摘んでください。
    迷ったら
    ・親づるを摘んだ時点で、残す子づるにひもやテープで印をつける
    ・子づると孫づるの区別がつかなくなるのは、印がないから
    ・孫づるを取るのは小さいうち。伸びてからだと株が傷みます
    ・授粉した日を書いた札をつける。外から熟れ具合は分かりません

    1. 親づるを本葉 5〜6 枚で摘む
    2. 出てきた子づるのうち、そろいのよい 3 本を残す
    3. 子づるの 7 節目までに出た孫づるは、早めに取る
    4. 8〜11 節から出た孫づるを、実をつける枝(結果枝)にする
    5. 結果枝は、花が咲いたら雌花より上の葉を 2 枚残して先を止める
    6. 子づるは 20 節あたりで先を止める
    7. 結果枝より上の節から出た孫づるは、葉を 1 枚残して止める
    複雑ですが、ここが収穫を決めます。慣れないうちは子づると孫づるの区別がつかなくなりがちなので、親づるを摘んだ時点で、残した子づるにひもやテープで印をつけておくと迷いません。

  7. 人工授粉する

    • 朝のうちに、その日咲いた雄花の花粉を雌花につける
    • 雌花は、花の根元に小さな実がついている花です
    • 授粉した日を書いた札をつける。 外から熟れ具合が分かりません
  8. 実を絞る

    • 実がピンポン玉くらいになったら絞る。 授粉から 7〜10 日のあいだです
    • 各子づるで、形のよい縦長の実がついた結果枝を 2 本ずつ残して、あとは摘む
    • 遅れると、残した実も太りきりません
  9. 追肥する

    • 実が卵くらいになったころ、マルチのまわりに少し
    • 控えめに。 窒素が残りすぎるほうが失敗します
  10. わらを敷く

    • つるが伸びてきたら、畝の上にわらか干し草を敷く
    • その上に子づるを均等に配置する
    • 泥はねが止まり、実も汚れません
  11. 水を控える(実がふくらんでから)

    • 乾燥を好む野菜です
    • 収穫前に水が多いと、甘みが薄くなり、実が割れます
    • 雨よけがあると、かなり違います
  12. 穫る

    • 授粉から 40〜50 日。 札の日付から数えてください
    • マクワウリは 40 日前後で、甘い香りが立ってきたら
    • プリンスメロンは 45〜50 日で、ヘタのつけ根が離れかけて取れやすくなったら
    • そのほかのノーネット系は 45〜50 日で、ヘタのまわりにひび割れが出たら
    • 実のついている節の葉が先から枯れてきたら、近い合図です。 肥料切れと間違えないでください

ここだけは押さえたい

1. 網のないタイプから始める
マクワウリやプリンスメロンは、多湿にも低温にも比較的強く、家庭菜園向きです。ネットメロンは温度と湿度の管理が要るので、最初の一株には向きません。

2. つるを這わせる幅を 2〜2.5m 確保する
株間ではなく、つるが伸びていく先の話です。ここが足りないと実が太りません。

3. つるの整理は順番を守る
親づるを摘む → 子づる 3 本 → 7 節までの孫づるを取る → 8〜11 節の孫づるに実をつける。この順番です。残した子づるに印をつけておくと迷いません。

4. 実はピンポン玉のうちに絞る
各子づるで結果枝 2 本ずつ、子づる 3 本なら 6 個。授粉から 7〜10 日のあいだに決めてください。遅れると、残した実も太りきりません。

5. 授粉した日に札をつける
外から熟れ具合が分かりません。日数で穫るしかないので、記録が頼りです。

6. 窒素を効かせすぎない
つるばかり伸びて実が太らず、うどんこ病も呼びます。追肥は実が卵くらいになったころに 1 回、控えめに。

7. 実がふくらんだら水を控える
乾燥を好む野菜です。収穫前の水と雨が、甘みを薄くします。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • つる割病 — 土から来て、出た株は枯れます。治す手はありません。接ぎ木苗と 4〜5 年の輪作が現実的な対処です(→つる割病)
  • うどんこ病 — 種袋に「うどんこ病に強い」とあるものを選ぶのが、無農薬ではいちばん効きます。そのうえで古い葉を落として風を通し、出はじめなら薄めた重曹や食酢をかける。打てるのはそこまでです(→うどんこ病)
  • ウリハムシ — 苗のうちが山場です。不織布や防虫ネットで覆って守りますが、つるが広がり始めると覆い続けられません(→ウリハムシ)
  • 日本の夏の雨 — 乾燥を好む野菜なのに、実がふくらむ時期に梅雨と台風が来ます。雨よけがないと、甘みと実割れの両方で不利になります

種を買う

メロン の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

メロンで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

ほかに 1 件の報告があります。

病害虫の一覧を見る

よくある質問

初めてです。どの品種を選べばいいですか?

網目の入らないタイプ(マクワウリ・プリンスメロン)から始めてください。

網目の入るネットメロンは、温度と湿度の管理が要るので、家庭菜園ではかなり厳しくなります。網のないタイプは多湿にも低温にも比較的強く、家庭菜園向きです。ここの選択で、難易度がまるで変わります。

あわせて、種袋に「うどんこ病に強い」とあるものを選ぶと、無農薬ではかなり楽になります。

子づると孫づるの区別がつきません。

親づるを摘んだ時点で、残した子づるにひもやテープで印をつけてください。 これだけで迷わなくなります。

言葉で整理すると、最初に伸びる 1 本が親づる、親づるのわきから出るのが子づる、子づるのわきから出るのが孫づるです。実がつくのは孫づるです。

どこに実をつけさせるのですか?

子づるの 8〜11 節から出た孫づるです。

子づるの節(葉のつけ根)を株元から数えて、7 節目までに出た孫づるは小さいうちに取ります。8〜11 節から出た孫づるを残して、そこに咲いた最初の雌花に授粉させます。

実がついた枝は、雌花より上の葉を 2 枚残して先を止めてください。

1 株に何個つけていいですか?

子づる 1 本につき 2 個です。子づるを 3 本に仕立てるなら、1 株で 6 個になります。

実がピンポン玉くらいになったら絞ってください。 授粉から 7〜10 日のあいだです。ここを過ぎると、残した実も太りきりません。形のよい縦長のものを残します。

いつ穫ればいいですか?

授粉から 40〜50 日です。外から熟れ具合が分からないので、授粉した日を書いた札をつけておいて、日数で数えます。

  • マクワウリ … 40 日前後。甘い香りが立ってきたら
  • プリンスメロン … 45〜50 日。ヘタのつけ根が離れかけて、取れやすくなったら
  • そのほかの網のないタイプ … 45〜50 日。ヘタのまわりにひび割れが出たら

実のついている節の葉が先から枯れてきたら、近い合図です。 肥料切れと間違えないでください。

甘くなりませんでした。実が割れました。

収穫前の水が多すぎた可能性が高いです。メロンは乾燥を好む野菜で、実がふくらんでからの水と雨が、甘みを薄くして実を割ります。

雨よけがあるとかなり違います。肥料、とくに窒素が残りすぎているときも、つるばかり伸びて実が太りません。

どれくらい場所がいりますか?

つるを這わせる幅で 2〜2.5m、株と株のあいだは 75〜80cm です。株間だけ確保しても、つるが伸びる先がないと実が太りません。

株が急にしおれて枯れました。

つる割病の可能性があります。土から来る病気で、出た株は枯れます。治りません。

抜いて、次はウリ科を 4〜5 年あけてください。接ぎ木苗を使うと避けられます。