LEAF · アブラナ科

チンゲンサイ

Bok choy

アブラナ科。中国から来た葉物で、株元(葉柄)が肉厚にふくらむのが特徴です。

家庭菜園では作りやすい部類です。涼しい気候を好みながら暑さにもそこそこ強く、春から秋までまけます。暑い時期なら 1 か月ほどで穫れるので、前の野菜を穫ったあとの空いた畝で、次の野菜までのあいだに作るのにも向きます。ただし春と秋は 2 か月近く、寒い時期はもっとかかります。

気をつけるところは 2 つです。

ひとつは とう立ち。この野菜は、種が水を吸って芽が出た直後から、寒さに反応して花芽をつくります。ダイコンと同じ仕組みです。春の早まきで、株が太る前に花が咲くという失敗が起きます。

もうひとつは アブラナ科につく虫。葉も葉柄もそのまま食べる野菜なので、外葉を捨てて逃げる、ができません。小さな食害痕がそのまま損になります。

難易度
旬 春秋
チンゲンサイ(アブラナ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
20〜25℃
発芽日数
3〜4日
生育適温
15〜25℃
土壌 pH
5.5〜6.5
条間
15cm
畝幅・畝間
80cm
まき深さ
5mm
株間
15cm
連作の間隔
2 年

根こぶ病が出た畑では 3 年以上あける

植えつけの目安

本葉3枚程度の苗を定植

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
チンゲンサイの寒地の栽培暦は、信用できる資料が見つかっていません。
いまのところ 中間地 の作型だけが分かっています。
近い区分を目安にして、芽の出る温度と育つ温度で前後させてください。
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 土をつくる

    • アブラナ科を 2 年作っていない場所を選ぶ
    • まく 2 週間以上前に、石灰を 1㎡ あたり 100g 入れて pH 6.0〜6.5 に合わせる
    • まく 1 週間前までに、完熟堆肥 2kg と有機質肥料 300g を 1㎡ あたり入れて、土とよく混ぜる
    • 水はけと風通しのよい場所を選ぶ
    • 高さ 10cm の畝を立てる
  2. まく

    • 深さ 1cm の溝に条まき。条間 15cm。覆土は 5mm
    • 露地にまくのは、ソメイヨシノが満開になってから。 それより早くまくと、株が太る前に花が咲きます
    • それより早くまくなら、トンネルか不織布で保温して、昼間を暖かく保つ
  3. すぐネットをかける

    • まいた直後に、目合い 0.6mm のネットをかける
    • 裾は 10cm ほど外にはみ出させて、はみ出した部分すべてに土をかぶせる
    • 支柱で浮かせて、葉に触れないようにする
  4. 間引く

    • 本葉が出るたびに、混みあったところから間引く
    • 最終的に株間 15cm。夏は 18cm ほどに広げて風を通す
    • 間引いた株も食べられます
  5. 土を寄せる

    • 1 本に絞ったら、株元に土を寄せる
    • マルチをしていない畝は、全面を軽くかきまぜてから寄せる
    • 目的は倒れ止めと草取り。軸を白く太らせるためではありません
  6. 水をやる

    • 乾きやすい土では、水やりをこまめに
    • ただし株が大きくなってからの過湿は、軟腐病を呼びます
  7. 穫る

    株元が 4〜5cm になったら穫る

    もう少し大きくしようと置いておくと、花茎が立ち上がって硬くなります。穫りどきは短く、数日の差で変わります。

    穫りどき
    草丈 20cm、株元の直径 4〜5cm。白い葉柄が厚く、株元がしゃもじを束ねたように太っています。
    株元 4〜5cm
    株元を包丁で切って穫ります。頃合いを過ぎたら早めに。
    置きすぎた株
    中心から花茎が立ち上がって、つぼみが見えています。
    とう立ち
    こうなると葉柄が硬く筋張って、味も落ちます。花茎ごと早く穫ってしまってください。
    春の早まきで花が咲く
    ・この野菜は種が水を吸って芽が出た直後から、寒さに反応して花芽をつくります。ダイコンと同じ仕組みです
    ・露地にまくのは、ソメイヨシノが満開になってから。それより早くまくと、株が太る前に花が咲きます
    ・それより早くまくなら、トンネルか不織布で保温して、昼間を暖かく保ってください
    • 草丈 20cm ほど、株元の直径が 4〜5cm になったら
    • 株ごと抜くか、株元を切る
    • 穫り遅れると、とう立ちして硬くなります

ここだけは押さえたい

1. 露地の春まきは、ソメイヨシノが満開になってから
この野菜は芽が出た直後から寒さに反応して花芽をつくります。寒いうちにまくと、株が太る前に花が咲きます。それより早くまくならトンネルか不織布で保温してください。

2. まいた直後にネットをかける
葉も葉柄もそのまま食べる野菜です。外葉を捨てて逃げる、ができません。しかもキスジノミハムシは幼虫が土の中にいるので、ネットをかけたあとでは手が出せません。入れないのが基本です。

3. 元肥で穫りきる
育つ期間が短いので、追肥はしません。まく 1 週間前までに、堆肥と有機質肥料を入れておいてください。

4. 株間は 15cm。夏は広げる
混みあったままだと風が通らず、虫と病気の両方を呼びます。暑い時期は 18cm ほどに広げてください。

5. 間引いた株も食べる
やわらかくておいしいので、捨てずに使ってください。

6. 穫り遅れない
草丈 20cm、株元の直径 4〜5cm が頃合いです。置きすぎるととう立ちして硬くなります。

7. 生育後半は水をやりすぎない
株が大きくなってからの過湿は、軟腐病を呼びます。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • 虫 — アブラムシ・コナガ・キスジノミハムシ・アオムシが来ます。葉も葉柄も食べる野菜なので、食われた分がそのまま損になります。ネットで入れないのが基本ですが、0.6mm でも通り抜ける虫がいます
  • 軟腐病 — 高温期に雨が続くと出ます。菌は自分で傷をつけられないので、虫の食害痕か作業でつけた傷から入ります。虫に食わせないこと、泥をはねさせないこと、後半を乾かすこと。この 3 つで入口をふさぎます(→軟腐病)
  • 白さび病・べと病 — 涼しくて湿っているときに出ます。風を通すのが第一。あとは雨を当てない、後半は乾かし気味にする、出た株は抜いて残りは早めに穫る(→白さび病 べと病)
  • 根こぶ病 — 土に 5〜10 年残ります。pH を上げ、畝を高くし、3 年以上あける(→根こぶ病)

種を買う

チンゲンサイ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

チンゲンサイで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

病害虫の一覧を見る

よくある質問

春にまいたら、花が咲いてしまいました。

とう立ちです。まくのが早すぎました。

この野菜は、種が水を吸って芽が出た直後から、寒さに反応して花芽をつくります。苗が育ってから寒さに当たったのではなく、まいた直後に決まっていたということです。

露地にまくのは、ソメイヨシノが満開になってから。 それより早くまくなら、トンネルか不織布で保温して、昼間を暖かく保ってください。

株元がふくらみません。

込みすぎているか、穫り急いでいるかのどちらかです。

株間は 15cm。暑い時期は 18cm ほどに広げてください。間引きが足りないと、どの株も細いままで終わります。

収穫までの日数は時期でずいぶん変わります。暑い時期なら 1 か月ほどですが、春と秋は 2 か月近く、寒い時期はもっとかかります。

葉が穴だらけになりました。

アブラナ科につく虫です。小さな丸い穴ならキスジノミハムシ、葉の裏がかすれて薄皮が残るならコナガ、大きく食われていればアオムシです。

チンゲンサイは葉も葉柄もそのまま食べるので、外葉を捨てて逃げる、ができません。しかもキスジノミハムシは幼虫が土の中にいるので、ネットをかけたあとでは手が出せません。

まいた直後に、目合い 0.6mm のネットをかける。 裾は 10cm ほど外にはみ出させて、はみ出した部分すべてに土をかぶせてください。押さえるだけでは効果が半減します。

株元から腐って、においがします。

軟腐病です。治りません。見つけたら株ごと抜いて、畑の外に出してください。

この菌は自分で傷をつけられないので、虫の食害痕か、作業でつけた傷から入ります。虫に食わせないこと、泥をはねさせないこと、生育の後半は水をやりすぎないこと。この 3 つで入口をふさぎます。

追肥はいりますか?

いりません。元肥だけで穫りきります。

育つ期間が短い野菜なので、まく 1 週間前までに堆肥と有機質肥料を入れておけば足ります。

土寄せは必要ですか?

1 本に絞ったあとに一度、株元に土を寄せてください。目的は倒れ止めと草取りです。軸を白く太らせるためではありません。

いつ穫ればいいですか?

草丈 20cm ほど、株元の直径が 4〜5cmになったら。株ごと抜くか、株元を切ります。

置きすぎるととう立ちして硬くなるので、頃合いを過ぎたら早めに。

間引いた株は食べられますか?

食べられます。やわらかくておいしいので、捨てずに使ってください。

プランターで作れますか?

できます。深さ 15cm もあれば十分です。

ただしネットは畑と同じようにかけてください。ベランダでも虫は来ます。