タマネギ
Onionヒガンバナ科。秋に苗を植えて、翌年の初夏に穫ります。畑を半年以上占める野菜です。
この野菜でいちばん知っておきたいのは、玉がふくらむスイッチを入れるのは「日の長さ」だということ。気温でも肥料でもありません。春になって昼が一定の長さを超えると、そこから一気に太ります。
だから 品種選びが結果を決めます。早生・中生・晩生で、スイッチが入る日の長さが違います。北海道向けの品種を本州で作ると、スイッチが入るのが遅れて梅雨に当たり、腐ります。地域に合った品種を買う。これがこの野菜の最初で最大の判断です。
もうひとつ、苗の大きさが重要です。大きすぎる苗を植えると、冬の寒さで花芽ができて、春にとう立ちします。小さすぎれば太りません。ちょうどいい大きさを選ぶ必要があります。
栽培のめやす
- 発芽適温
- 15〜20℃
- 発芽日数
- 7日
- 生育適温
- 15〜20℃
- 土壌 pH
- 5.5〜7
- 株間・条間
- 12〜15cm
- 畝幅・畝間
- 80cm
- まき深さ
- 1.5〜3cm
- 連作の間隔
- 1 年
- 植えつけの目安
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草丈20〜25cm、茎の太さ6〜7mm(鉛筆よりやや細い)、本葉3〜4枚
種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。
育て方
上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。
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品種を選ぶ
- 地域に合った品種を買う。 ここがいちばん大事です
- 早生・中生・晩生で、玉がふくらみ始める日の長さが違います
- 北海道向けの品種を本州で作ると、太り始めが遅れて梅雨に当たり、腐ります
- 貯蔵したいなら晩生、早く穫りたいなら早生
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土をつくる
- 酸性に弱いので、植えつけ 2 週間以上前に石灰を 1㎡ あたり 100g 入れて、pH 6.0〜6.5 に合わせる
- 同じころ、完熟堆肥 2.5kg と有機質肥料 160g を 1㎡ あたり入れて耕す
- 分解しきっていない堆肥を使わない。 タネバエを呼びます。有機質のものは 2 か月前までに入れておきます
- ネギ属(ネギ・ニンニク)を 1 年以内に作った場所は避ける
- 畝幅 80cm ほどで、4 条植えにできる形に
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苗を植える
白い部分が、ちょうど隠れる深さに
植える深さだけで玉の形が変わります。目安は 1.5〜3cm、白い部分が隠れて、緑の葉の分かれ目が土の上に出ているところです。
同じ苗を、深さだけ変えて植えたところです。
浅すぎると活着が遅れ、霜で持ち上がり、風で倒れます。深すぎると病気が出やすく、縦長の玉になります。苗の選び方・太さ 6〜7mm(鉛筆よりやや細い)・草丈 20〜25cm、本葉 3〜4 枚・株間 12〜15cm、条間 15〜20cm・植えたら根づくまで水をやる大きすぎる苗を買わないでください。立派に見えますが、冬の寒さで花芽ができて春にとう立ちします。玉が割れる(分球する)原因にもなります。品種を間違えない・早生・中生・晩生で、玉がふくらみ始める日の長さが違います・北海道向けの品種を本州で作ると、太り始めが遅れて梅雨に当たり、腐ります・貯蔵したいなら晩生、早く穫りたいなら早生- 太さ 6〜7mm(鉛筆よりやや細い)、草丈 20〜25cm、本葉 3〜4 枚の苗を選ぶ
- 株間 12〜15cm、条間 15〜20cm
- 白い部分が隠れるくらいの深さ(1.5〜3cm)に植える
- 浅すぎると活着が遅れ、霜で持ち上がり、風で倒れます。深すぎると病気が出やすく、縦長の玉になります
- 植えたら根づくまで水をやる
大きすぎる苗を買わないでください。 立派に見えますが、冬の寒さで花芽ができて春にとう立ちします。玉が割れる(分球する)原因にもなります。
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マルチと草取り
- 黒マルチを張ると、地温が保てて雑草も減ります
- 根が浅いので、草に負けます。 マルチを張らないなら、こまめに草を取ってください
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追肥する(2 回)
- 冬のあいだに 1 回、春の生育が始まるころに 1 回
- 1 回あたり、有機質肥料を 1㎡ あたり 120g
- 株元ではなく、条間か株間にまく。 株元にやると根を傷めます
- 玉が太り始めてからの追肥はやめる。 貯蔵がきかなくなり、腐りやすくなります
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水を切らさない
- 根が浅く、乾燥に弱い野菜です
- 水が足りないと玉が太りません
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穫る
- 葉が倒れて、1 週間ほどたってから
- 晴れが続く日に抜いて、畑で半日ほど干す
- そのあと風通しのよい日陰でしっかり乾かす
ここだけは押さえたい
1. 地域に合った品種を買う
玉がふくらむスイッチは日の長さで入ります。品種ごとにその長さが違うので、合わないものを選ぶと太り始めが遅れて梅雨に当たり、腐ります。種袋や苗の札に書いてある適地を見てください。
2. 苗は鉛筆よりやや細いものを
太さ 6〜7mm が目安です。大きい苗は立派に見えますが、冬の寒さで花芽ができてとう立ちします。玉が分かれる原因にもなります。細すぎても太りません。
3. 白い部分が隠れる深さに植える
1.5〜3cm が目安です。浅すぎると活着が遅れ、霜で持ち上がって、風で倒れます。深すぎると病気が出やすく、玉が縦長になります。
4. 草に負ける
根が浅いので、雑草に養分と水を取られます。黒マルチを張るか、こまめに草を取ってください。
5. 玉が太り始めたら追肥をやめる
ここから足すと、貯蔵がきかなくなって腐りやすくなります。追肥は春の生育が始まるころまでです。
6. 葉が倒れてから 1 週間おいて穫る
倒れてすぐではなく、少し待ってから抜きます。そのあとしっかり乾かさないと、貯蔵中に腐ります。
農薬を使わないと、ここが難しい
うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。
- べと病 — 冬を越した株の中に、感染したまま春に出てくるものがあります。見つけ次第抜いて畑の外へ出す以外に、無農薬での手だては取れていません(→べと病)
- 軟腐病 — 生育中にも、収穫後の貯蔵中にも出ます。においで分かります。乾かし方が足りないと貯蔵中に広がります(→軟腐病)
- 苗立枯病 — 苗を自分で育てるときの、いちばんの壁です。水のやりすぎが原因なので、午前中にやって夕方には乾くくらいに(→苗立枯病)
- タネバエ — 分解しきっていない堆肥に寄ってきます。使わないこと以外の手は資料にありません
出やすい病害虫
タマネギで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。
虫
見つけたら早いほど楽です病気
風通しと水はけで出方が変わりますよくある質問
苗はどれを買えばいいですか?
鉛筆よりやや細いものを選んでください。太さ 6〜7mm、草丈 20〜25cm、本葉 3〜4 枚が目安です。
立派に見える太い苗を選びたくなりますが、逆効果です。大きい苗は冬の寒さで花芽ができて春にとう立ちし、玉が 2 つに分かれる原因にもなります。細すぎても太らないので、ちょうどいい太さを選んでください。
どれくらいの深さに植えますか?
白い部分が隠れるくらい、1.5〜3cm です。
浅すぎると活着が遅れて、霜で持ち上げられ、風で倒れます。深すぎると病気が出やすく、玉が縦長になります。
玉が大きくなりませんでした。
いくつか原因があります。品種が地域に合っていないこと。玉がふくらむスイッチは日の長さで入るので、合わない品種だと太り始めが遅れます。
苗が細すぎた、草に負けた、水が足りなかったことも原因になります。根が浅い野菜なので、雑草に養分と水を取られやすいです。
春に花が咲いてしまいました。
とう立ちです。大きすぎる苗を植えたことが原因であることが多いです。太さ 6〜7mm を目安に選んでください。
玉が 2 つに分かれていました。
分球です。これも苗が太すぎたときに起きます。太さ 8〜10mm 以上の苗が 14〜15℃ にあうと分かれやすくなります。株間を広げすぎても起きるので、12〜15cm に収めてください。
いつ穫ればいいですか?
葉が倒れてからです。すぐ食べるなら倒れ始めで構いませんが、貯蔵するなら 6 割ほど倒れたころに穫ると持ちがよくなります。
晴れが続く日に抜いて、畑で半日ほど干してから、風通しのよい日陰でしっかり乾かしてください。生乾きだと貯蔵中に腐ります。
毎年同じ場所に植えてもいいですか?
ネギ・ニンニクを含めて、1 年はあけてください。資料に年数の明示がないので Sofarm として決めた数字ですが、同じネギ属を続けると病気を持ち越します。