病気 4 品目で報告

葉枯病

別の呼び方: 黒葉枯病

葉に褐色の斑ができ、広がってつながって、葉が先から枯れ上がる病気です。ニンニク・タマネギ・ニンジン・シュンギクに出ます。

品目によって呼び名が違い、ニンジンでは黒葉枯病、タマネギでは葉枯症と呼ばれます。けれど畑で見る手がかりも、打つ手も同じです。

腐るのは葉だけで、根や球がその場で傷むわけではありません。ただし葉がやられると太らない。ニンニクとタマネギは球が小さくなり、ニンジンは根が太りません。葉を何枚残して収穫までたどり着けるか、という勝負になります。

ただしタマネギだけは、畑で終わりません。 葉から入った菌が首のあたりに回り、収穫したあとの貯蔵中に肩が腐ります。だからタマネギでは、収穫後の乾かし方まで込みで対策になります。

見分け方

  • 葉に、直径 3mm ほどの淡褐色〜褐色の斑。輪郭がはっきりしている
  • 斑が広がってつながり、不整形の大きな枯れ込みになる
  • 湿った日に、斑の表と裏に黒ずんだ灰色のカビが浮く
  • シュンギクは葉から中肋・葉柄へ進み、茎まで侵されます。ひどいと葉がほとんど枯れて、茎と葉柄だけが残ります
  • 下葉・外葉から枯れ上がる。ニンジンは葉が枯れ上がって、株が急に小さく見えるようになります
  • タマネギは葉先から枯れ込み、収穫後に首のあたりから腐ります

出やすい条件

  • 湿度が高いとき。 雨が続いたあと、水やりで葉を濡らしたあと
  • 晴れと曇り・雨が交互に来る年。 ニンジンではこれがいちばん激しくなります
  • 気温が高くて雨の多い時期(ニンニク)
  • 冬の終わり、葉がまた伸び始めるころから進みます(タマネギ)
  • 密植して、込みあって風が通らないとき
  • 株が軟弱に間のびしているとき。逆に肥料を切らしたとき。ニンジンはどちらでもひどくなります
  • 強い風雨や雪、寒さで茎葉が傷んだあと(タマネギ)

出さないために

  1. 株間を広げて、風を通す。 葉が早く乾くかどうかで決まります
  2. 水は株元へ。葉を濡らさない。 上からかけるのをやめるだけで出方が変わります
  3. 畝を高くして、排水をとる
  4. 肥料を切らさず、効かせすぎない。 ニンジンは乾燥と肥料切れでひどくなり、タマネギは窒素が多いときと、終盤まで肥料が効き続けたときにひどくなります
  5. 傷んだ葉は早めに取って畑の外へ。 斑のある葉を残すと、そこから次が出ます
  6. タマネギは、収穫後の天日干しを徹底する。 貯蔵中に腐るかどうかは、ここでほぼ決まります

出てしまったら

  • 斑の出た葉を取って畑の外へ。地面に落とさない
  • 下葉を落として風を通す。込んでいるなら、この機会に間引く
  • 広がったら収穫を早める。ニンニク・タマネギは、葉が枯れ上がってからでは球が太りません
  • タマネギは、首が傷む前に収穫して、天日でよく乾かしてから吊るす。 生乾きのまま取り込むと、貯蔵中に肩から腐ります
  • 収穫後の残りかすを畑に残さない
  • 広がりきってから、農薬を使わずに止める手はありません。葉を減らして風を通し、収穫を急いでください

まちがえやすいもの

  • さび病 — オレンジ色の粉が吹き、触ると指につきます。葉枯病の斑は褐色で、カビは灰色です
  • べと病(タマネギ) — 葉に楕円形の黄色い斑ができ、そこから折れて垂れます。葉枯病の斑は小さく褐色です
  • 灰色かび病 — 傷んだところにふわっとした灰色のカビが生えます。葉枯病は先に斑ができます
  • 春腐病(ニンニク) — 葉の付け根がぬるぬるに腐って、においます。葉枯病は乾いた斑です
  • 肥料切れ — 下葉から均一に黄色くなります。葉枯病は斑から始まります

出やすい野菜

このサイトで扱っている品目のうち、葉枯病の報告があるものです。全部で毎年出るわけではありません。

よくある質問

葉に茶色い斑点が出て、広がっています。

葉枯病です。湿った日に斑の表と裏を見てください。黒ずんだ灰色のカビが浮いていれば、まず間違いありません。斑の出た葉を取って畑の外へ出し、下葉を落として風を通してください。上から水をかけているなら、株元にやるように変えてください。

タマネギの葉が枯れてきました。収穫してもいいですか?

葉が枯れ上がってからでは球は太らないので、早めに収穫してください。そのうえで、天日でよく乾かしてから吊るしてください。この病気は首から入って、貯蔵中に肩を腐らせます。生乾きのまま取り込むと、しばらくして腐ったものが出てきます。乾かし方で結果が変わります。

ニンジンの葉が枯れ上がって、根が太りません。

黒葉枯病です。葉を失うと根は太りません。残った葉で育てるしかないので、込んでいるところを間引いて風を通してください。この病気は、株が軟弱に間のびしているときも、肥料を切らしたときもひどくなります。水と肥料を切らさず、ただし効かせすぎないのが目安です。

水やりのやり方で変わりますか?

変わります。上から葉にかけると、葉が濡れている時間が長くなり、その間に菌が入ります。株元にそっとやるように変えてください。これはどの品目にも共通して効く、いちばん手軽な対策です。