病気 9 品目で報告

苗立枯病

育苗中の苗が、地際から細くくびれて倒れる病気です。
ブロッコリー・キャベツ・レタス・コマツナ・オクラ・タマネギ・ソラマメ・スナップエンドウと、苗を作るものならどれにでも出ます。

せっかく芽が出たのに、本葉が出るころにばたばた倒れる。家庭菜園でいちばんがっかりする失敗のひとつです。

いちばんの原因ははっきりしています。水のやりすぎです。
土の中にいる菌はどこにでもいて、なくすことはできません。けれど湿ったままの状態が続かなければ、ほとんど出ません。つまりこれは、病気というより水やりの仕方の問題として扱うのが正しい相手です。

見分け方

  • 発芽〜本葉 1〜2 枚のころ、苗が地際で細くくびれて倒れる
  • くびれた部分が褐色〜黒色になっている
  • 倒れた苗を引くと、根がほとんど張っていない
  • 1 本から始まり、まわりの苗へ丸く広がっていく
  • 倒れずに、立ったまましおれて枯れることもある

出やすい条件

  • 土が湿ったまま乾く間がないとき。これが最大の原因
  • 高温期の育苗。梅雨の後半や真夏
  • 日照が足りず、苗がひょろひょろと間のびしているとき
  • トレイを地面に直置きして、下から水が抜けないとき
  • 種をまきすぎて苗が込みあい、風が通らないとき

出さないために

  1. 水やりは午前中に。 夕方には土の表面が乾いているくらいが目安です。夜を湿ったまま越させない
  2. 本葉が 2 枚出るまでは、水を控えめに。 芽が出たあと、つい毎日やりたくなりますが、ここががまんどころ
  3. トレイを地面から浮かせる。 30cm ほど上げて、余分な水が抜けるようにする
  4. 薄くまく。 込みあうと風が通らず、1 本から一気に広がります
  5. 夏は涼しくする。 寒冷紗(目の粗い日よけの布)や不織布を水平に張って、日射と温度を下げる
  6. オクラのように地温が要るものは、逆に温める。 地温が低いまま直まきすると、芽が出るまでに時間がかかり、そのあいだに種が腐ります
  7. マメ類は水管理だけでは止まりません。 同じ場所で作り続けると出るので、ソラマメは 2〜3 年、スナップエンドウは 3〜5 年あけてください

出てしまったら

  • 倒れた苗は、まわりの土ごと取り除いてください。残すとそこから広がります
  • 残りの苗の水やりをすぐ減らす。 原因が水なので、ここを変えないと止まりません
  • 風を通す。込んでいるなら、この機会に間引いてしまう
  • 半分以上やられたら、まき直したほうが早いことが多いです。弱った苗を無理に育てても、植えてから伸びません

まちがえやすいもの

  • ネキリムシ — 茎が切り落とされます。くびれではなく、きれいな切り口
  • 水切れ — しおれますが、水をやれば戻ります。苗立枯病は戻りません
  • 定植後の株が立ったまま枯れるのは別のものですが、過湿を避けるという対処は同じです
  • 肥料焼け — まいた直後から芽が出ない、出ても伸びない。地際のくびれはありません

出やすい野菜

このサイトで扱っている品目のうち、苗立枯病の報告があるものです。全部で毎年出るわけではありません。

よくある質問

芽は出たのに、苗がばたばた倒れます。

苗立枯病です。地際が細くくびれて褐色になっていれば、まず間違いありません。いちばんの原因は水のやりすぎです。すぐに水やりを減らして、午前中にやって夕方には表面が乾くくらいに切り替えてください。

水をやらないと枯れそうで不安です。

本葉が 2 枚出るまでは、思っているより控えめで足ります。芽が出たあとは毎日やりたくなりますが、ここががまんどころです。表面が乾いてから、が目安です。

半分くらいやられました。残りは育ちますか?

水やりを変えれば止まることもありますが、半分以上やられているならまき直したほうが早いです。弱った苗は、植えてからも伸びません。

マメ類でも同じ対策でいいですか?

マメ類だけは水管理だけでは止まりません。同じ場所で作り続けると出るので、ソラマメは 2〜3 年、スナップエンドウは 3〜5 年あけてください。