ダイコン
Daikonアブラナ科。家庭菜園では土づくりで結果が決まる野菜です。
理由は単純で、食べるところが地中にあるからです。石や固い土の塊、分解しきっていない堆肥のかけらに根の先がぶつかると、そこで二股に割れたり曲がったりします。「ダイコン十耕」と言われるのは、それだけ深く細かく耕す必要があるということです。
育てること自体は難しくありません。直まきで、間引いて、待つ。支柱も誘引も受粉もありません。だからまく前にどれだけ手をかけたかが、そのまま出来に出ます。
もうひとつ気をつけたいのがとう立ち。種が水を吸った時点から低温に反応して花芽ができます。春にまくときは、ここを外すと食べる前に花が咲きます。
写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。
栽培のめやす
- 発芽適温
- 20〜25℃
- 発芽日数
- 2〜3日
- 生育適温
- 17〜21℃
- 土壌 pH
- 5.5〜6.5
- 株間・条間
- 25〜30cm
- 畝の高さ
- 15cm
- まき深さ
- 1.5〜2cm
- 連作の間隔
-
2 年
根こぶ病が出た畑では 3 年以上あける
種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。
育て方
上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。
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土をつくる(ここがすべて)
二股と曲がりの原因は、土の中にある
ダイコンは根の先が地中をまっすぐ伸びていきます。その先に石や土のかたまり、分解しきっていない堆肥のかけらがあると、そこで割れたり曲がったりします。畑を横から見た図です。
根の先に何があるかで決まる左はまっすぐ伸びた根、右は石に当たって二股になった根です。
石や土のかたまり、分解しきっていない堆肥のかけらに根の先が当たると、そこで割れたり曲がったりします。まく前にやっておくこと30cm 以上を深く細かく耕して、石と土のかたまりを取り除く。堆肥を入れるなら 2 週間以上前に、よく混ぜておく。あとから取り返す手はありません。二股も曲がりも、原因は全部まく前の段階にあります。- 30cm 以上、できるだけ深く耕す。 石や土の塊を取り除く
- 分解しきっていない堆肥を入れない。 かけらに根が当たると、そこで割れます
- 堆肥を入れるなら、まく 1 か月以上前に、よく混ぜておく
- 完熟堆肥 2〜3kg と石灰 100g を 1㎡ あたり、まく 2 週間以上前に入れる
- 有機質肥料を 1㎡ あたり 280g(窒素 5% のもの)。同じく、まく 2 週間以上前に
- 有機の肥料は効くのが遅いので、化成肥料を使うときより早めに入れておきます
- 暖かい時期にまくなら 140g に減らす。効かせすぎると葉ばかり茂って、根が曲がり、割れます
- 高さ 15cm の畝を立てる。固い畑や水はけの悪い畑では 20cm
- アブラナ科を 2 年作っていない場所を選ぶ
ここを省くと、あとから取り返す手はありません。二股も曲がりも、原因は全部この段階にあります。
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まく
- 1 か所に 4〜5 粒、深さ 1.5〜2cm
- 株間 25〜30cm
- まいたら手のひらで押さえて、土と種を密着させる
- 春まきなら透明か黒のマルチを張る。夏まきなら銀色のマルチでアブラムシを減らす
- 春まきは、芽が出てから本葉 5〜6 枚まで、昼間を暖かく保つのがコツ。 夜に寒さを感じても、日中に 20℃ 以上が 5〜6 時間あれば打ち消せます。不織布をかけるかトンネルにしてください
- ただし昼も気温が上がらない日が 3〜5 日続くと、もう戻りません
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虫から守る
- まいた直後に、目合い 0.6mm のネットをかける
- キスジノミハムシが本葉の出るころに来て、葉に小さな穴をあけ、幼虫が根の表面をかじります
- 裾は 10cm ほど外にはみ出させて、全面に土をかぶせる
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間引く
- 本葉が出るたびに、形の悪いものから抜く
- 本葉 5〜6 枚で 1 本に絞る
- 子葉(最初に出る 2 枚)の形が左右そろっていないものは、根も曲がりやすいので早めに抜く
- 間引いた葉は食べられます
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追肥して土を寄せる
- 2 回目の間引きのあとと、最後の間引きのあとの 2 回。1㎡ あたり 60g
- 畝の肩に置いて、土を寄せる
- 追肥が遅れると根が割れます。 最後の間引きが終わるころまでには入れてください
- 有機の肥料は効くのが遅いので、化成肥料を使うときより 1 週間〜10 日早めに
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土を寄せる
- 1 本に絞ったあと、追肥と一緒に株元に土を寄せる
- 除草にもなります
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水をやりすぎない
- 乾きすぎると辛くなります
- 根が割れる(裂根)いちばんの原因は、追肥の遅れです。水のやりすぎだけではありません
- 土が乾いたら、という程度で十分です
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穫る
- 外葉が垂れ下がってきたら
- 株元を見て、根の肩の太さで判断する
- 穫り遅れると、中にすが入って食感が悪くなります
ここだけは押さえたい
1. 深く耕して、石と土の塊を取る
この野菜はここで決まります。二股になった、曲がった、という失敗の原因はほぼ全部ここにあります。30cm 以上、できるだけ深く。
2. 分解しきっていない堆肥を入れない
かけらに根の先が当たると、そこで割れます。堆肥はまく 1 か月以上前に入れて、よく混ぜておいてください。
3. まいた直後にネットをかける
キスジノミハムシは本葉が出るころに来ます。葉に穴をあけるだけでなく、幼虫が根の表面をかじるので、抜いたら使えないということになります。
4. 春まきは早まきしない
種が水を吸った時点から低温に反応して花芽ができます。寒いうちにまくと、太る前にとう立ちします。マルチや不織布で昼間を暖かく保つと防げますが、昼も気温が上がらない日が続くと戻りません。
5. 本葉 5〜6 枚で 1 本に
遅らせると、残す株の根が傷みます。子葉の形がそろっていないものは早めに抜いてください。
6. 追肥を遅らせない
根が割れるいちばんの原因は、追肥の遅れです。2 回目の間引きのあとと、最後の間引きのあとの 2 回、1㎡ あたり 60g。有機の肥料は効くのが遅いので、化成肥料を使うときより 1 週間〜10 日早めに入れてください。遅れると葉が育たず、根も太らないまま割れます。水は、乾いたらやるくらいでちょうどです。
7. 穫り遅れない
外葉が垂れてきたら頃合いです。置きすぎると中にすが入ります。
農薬を使わないと、ここが難しい
うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。
- キスジノミハムシ — 葉の穴は我慢できても、幼虫が根の表面をかじると商品にならないのが痛いところです。ネットと、夏の太陽熱消毒で土の中の数を減らすのが基本で、育てている途中では手が出せません(→キスジノミハムシ)
- 根こぶ病 — 土に 5〜10 年残ります。pH を上げる、畝を高くする、CR 品種を使う、夏に太陽熱消毒をする、3 年以上あける(→根こぶ病)
- 軟腐病 — 虫に食われた傷から入ります。虫対策がそのまま効きます(→軟腐病)
- ウイルス病 — アブラムシが運びます。銀色のマルチとネットで飛来を減らす以外になく、出た株は抜くしかありません
出やすい病害虫
ダイコンで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。
病気
風通しと水はけで出方が変わりますよくある質問
二股になりました。曲がっていました。
原因はまく前の土にあります。根の先が石や土のかたまり、分解しきっていない堆肥のかけらに当たると、そこで割れたり曲がったりします。
次は 30cm 以上を深く細かく耕して、石とかたまりを取り除いてください。堆肥を入れるなら、まく 2 週間以上前に、よく混ぜておきます。あとから取り返す手はありません。
根が割れました。
いちばん多い原因は追肥の遅れです。水のやりすぎだと思われがちですが、それだけではありません。2 回目の間引きのあとと、最後の間引きのあとの 2 回、1㎡ あたり 60g を忘れずに入れてください。遅れると葉が育たず、根も太らないまま割れます。
有機の肥料は効くのが遅いので、化成肥料を使うときより 1 週間〜10 日早めに入れるつもりでちょうどです。
春にまいたら花が咲いてしまいました。
とう立ちです。ダイコンは種が水を吸った時点から低温に反応して花芽をつくります。寒いうちにまくと、太る前に花が咲きます。
ただし、夜に寒さを感じても日中に 20℃ 以上が 5〜6 時間あれば打ち消せます。春まきでは不織布をかけるかトンネルにして、昼間を暖かく保ってください。昼も気温が上がらない日が 3〜5 日続くと、もう戻りません。
葉が穴だらけになりました。
キスジノミハムシです。1mm 以下の丸い穴が点々と散っていたら、まずこれです。葉の穴は我慢できても、幼虫が根の表面をかじるのが痛いところで、抜いたら使えないということになります。まいた直後に目合い 0.6mm のネットをかけてください。
中にすが入っていました。
穫り遅れです。外葉が垂れ下がってきたら頃合いなので、そこから置きすぎないでください。肥料が多すぎても、暑い時期に育ちが速すぎても、すが入りやすくなります。
辛すぎます。
乾燥と高温で辛くなります。涼しい時期にまいて、水を切らさないようにしてください。先のほうより上のほう(葉に近いほう)が甘いので、使い分けるのも手です。
間引いた葉は食べられますか?
食べられます。やわらかくておいしいので、味噌汁や炒めものにしてください。