FRUIT · ウリ科

ゴーヤ

Bitter gourd

ウリ科。熱帯生まれで、暑さに強く、病気にも虫にも比較的強い野菜です。真夏に元気なので、ほかの野菜がばてる時期に穫れます。無農薬でも組み立てやすい部類で、家庭菜園には向いています。

ただし、苗を作るところが難所です。

ゴーヤの種は殻が硬く厚いので、まいてから芽が出るまで 2 週間ほどかかります。しかも地温が 25〜30℃ ないと出ません。「出ないから失敗した」と掘り返してしまうのが、この野菜でよくある失敗です。種の先端を少しカットし、ぬるま湯に一晩浸してからまくと、ずいぶん違います。

もうひとつ、つるが混むと実がつかなくなります。葉が重なると実のつきが悪くなり、実が曲がり、色も薄くなります。しかも実が葉に隠れて、穫りどきを逃します。混んだ葉とつるを取って、光と風を通してください。

肥料は、多すぎても少なすぎてもいけません。入れすぎると株ばかり茂り、切らすとうどんこ病にかかりやすくなって実のつきも悪くなります。

難易度
旬 夏
ゴーヤ(ウリ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
25〜30℃
発芽日数
14 日前後
生育適温
18〜30℃
土壌 pH
5.5〜7.5
株間・条間
1〜1.5m
畝幅・畝間
90cm
畝の高さ
15cm
まき深さ
1cm
連作の間隔
2〜3 年

つる割病が出た畑では 4〜5 年あける

植えつけの目安

本葉 2〜4 枚

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
露地栽培
▼ ▼
春まき
直まき
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 種の下ごしらえをする

    種の先を切って、ぬるま湯に一晩

    ゴーヤの種は殻が硬く厚く、そのまままいても水が入りません。芽が出ない、出ても揃わない、という失敗のほとんどがここです。

    とがったほうの先を、爪切りでほんの少し切ります。中身まで切らないでください。
    先を少し切る。ぬるま湯に一晩
    切った口から水が入ります。一晩おくと種が水を吸って、芽の出かたがそろいます。
    そのあとの育苗
    1. 9〜12cm のポットに 2〜3 粒、深さ 1cm
    2. 地温 25〜30℃ を保つ。足りないと出ません
    3. 芽が出るまで 2 週間ほどかかります。待ちきれずに掘り返さないでください
    4. 本葉 1〜2 枚で 1 本に間引く
    5. 30 日ほどで植えどき
    昼 28〜30℃・夜 18℃ が目安です。徒長しやすいので水をやりすぎない。土の表面が乾いたら、午前中にたっぷり。
    • 種の先端を少しカットする。 殻が硬く厚いので、切って水の入り口を作ります
    • ぬるま湯に一晩浸す
    • これをしないと、芽の出かたがそろいません
  2. 苗を育てる(ここが山場)

    • 9〜12cm のポットに 2〜3 粒、深さ 1cm
    • 地温 25〜30℃ を保つ。 足りないと出ません
    • 芽が出るまで 2 週間ほどかかります。 待ちきれずに掘り返さないでください
    • 本葉 1〜2 枚で 1 本に間引く
    • 昼 28〜30℃・夜 18℃ を目安に。徒長(茎がひょろ長く伸びること)しやすいので水をやりすぎない。土の表面が乾いたら、午前中にたっぷり
    • 30 日ほどで植えどき
  3. 土をつくる

    • ウリ科を 2〜3 年作っていない場所を選ぶ。つる割病が出た畑では 4〜5 年
    • 植えつけの 2 週間以上前に、石灰を 1㎡ あたり 100g
    • 植えつけの 10 日前までに、完熟堆肥 3kg と有機質肥料 160g を 1㎡ あたり
    • 入れすぎない。 株ばかり茂って実がつかなくなります
    • 幅 90cm・高さ 15cm の畝。 過湿に弱い野菜です
    • 銀色のマルチを張ると、アブラムシの飛来も減ります
  4. 支柱とネットを立てる

    • つるが伸びる前に用意しておく
    • 地面に這わせると実が傷むので、立てて作る
    • 風で倒れるので、丈夫に立ててください
  5. 植える

    • 本葉 3〜4 枚で。 5 枚を超えるとポットの中で根がいっぱいになり、根づきが悪くなります
    • 株間 1〜1.5m
    • 晴れた日の午前中に
  6. つるを整理する

    • 親づる(最初に伸びる 1 本)を本葉 5〜6 枚で摘み、そこから出る子づるを 4 本伸ばす
    • 子づるから出る孫づるは、そのままでかまいません
    • 混みあってきたら、つると葉を摘んで光と風を通す。 混むと実がつかず、曲がり、色も薄くなります
  7. 人工授粉する(実のつきが悪いときだけ)

    • ふだんは虫が運んでくれます
    • 気温が低い時期や、高いところのベランダでは、早朝から午前中に、雄花の花粉を雌花(つけ根に小さな実がついている花)につける
    • 生育の初めは雄花が少ないので、株が複数あると確実です
  8. 水をやる

    • 水を多く必要とする野菜ですが、過湿には弱いので水はけは確保しておく
    • 穫り盛りにしおれが続くと、実が太らず曲がります
  9. 追肥を続ける

    • 2〜3 週間おきに 1㎡ あたり 50g
    • 株の勢いを見ながら。切らすとうどんこ病にかかりやすくなり、実のつきも悪くなります
    • 追肥したら水をやると、早く効きます
  10. 穫る

    • 開花から 2 週間ほど。 気温が低い時期は 3 週間ほどかかります
    • 緑のうちに、若い実を穫る
    • 暑い時期は、外から見てよさそうでも中が赤くなり始めていることがあるので早めに
    • 実の軸が硬いので、ハサミで切る
    • 混んだ葉に隠れて見落としやすいので、整理しておくこと
    • 穫り遅れると黄色く熟して割れ、中の赤い種が見えてきます

ここだけは押さえたい

1. 種の先端をカットして、ぬるま湯に一晩
殻が硬く厚い種です。この下ごしらえで、芽の出かたが変わります。

2. 芽が出るまで 2 週間待つ
ほかの野菜の感覚だと「失敗した」と思うころに出てきます。地温 25〜30℃ を保ったまま待ってください。

3. つるを混ませない
混むと実がつかず、曲がり、色も薄くなります。実が葉に隠れて穫りどきも逃します。混んだつると葉を摘んでください。

4. 肥料は多すぎても少なすぎてもだめ
入れすぎると株ばかり茂り、切らすとうどんこ病にかかりやすくなります。2〜3 週間おきに、株の勢いを見ながら足してください。

5. 立てて作る
地面に這わせると実が傷みます。支柱とネットを、つるが伸びる前に用意しておいてください。

6. 開花から 2 週間で穫る
穫り遅れると黄色く熟して割れます。暑い時期は、外から見てよさそうでも中が赤くなり始めていることがあります。

7. 畝を高くする
水は多く要りますが、過湿には弱い野菜です。

8. 株間を取り違えない
露地は 1〜1.5m です。プランターや緑のカーテンの 30cm とは別の話です。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • うどんこ病 — この野菜でいちばん出ます。乾き気味のとき、窒素が効きすぎたとき、肥料が切れて株が弱ったときに出ます。混んだつる・葉を摘んで風を通し、追肥を切らさないのが予防です。出はじめなら、白くなった葉を葉柄を残して切り取って畑の外へ出し、薄めた重曹や食酢をかける手があります。ただし有機の肥料は効きがゆるやかなので、切らしてから足しても間に合わないことがあります(→うどんこ病)
  • つる割病 — 土から来て、出た株は枯れます。出てから無農薬で治す手はありません。 出た畑では 4〜5 年あける(出ていなければ 2〜3 年)。ほかにできるのは、カボチャの根に接いだ苗(接ぎ木苗)を使うこと、高い畝で水はけをとること、窒素を効かせすぎないこと。抜いた株と、その穴の土は畑の外へ(→つる割病)
  • ウリハムシ — 苗のうちが山場です。不織布や防虫ネットで覆って守りますが、つるが伸び始めると覆い続けられません(→ウリハムシ)
  • アブラムシ・アザミウマ — 銀色のマルチで飛来を減らし、黄色い粘着板と青い粘着板で捕る(→アブラムシ類)
  • ハダニ — 乾いたときに出ます(→ハダニ類)
  • 炭疽病・ウリノメイガ — 風通しをよくするのが基本です

害虫を食べてくれる虫(天敵)を守るのも手です。ナナホシテントウ、カマキリ、ヒメハナカメムシが畑にいると、アブラムシやアザミウマを食べてくれます。

種を買う

ゴーヤ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

ゴーヤで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

病害虫の一覧を見る

よくある質問

芽が出ません。

まだ早いだけかもしれません。ゴーヤは、まいてから芽が出るまで 2 週間ほどかかります。ほかの野菜の感覚だと「失敗した」と思うころに出てきます。掘り返さないでください。

そのうえで、原因になりやすいのが 2 つあります。

地温が足りない。 25〜30℃ ないと出ません。

下ごしらえをしていない。 ゴーヤの種は殻が硬く厚いので、水が入りにくいのです。種の先端を少しカットして、ぬるま湯に一晩浸してからまいてください。

覆土は 1cm。発芽しにくい野菜なので浅めにして、そのぶん乾かさないようにします。

実がつきません。花は咲くのに落ちます。

つるが混んでいるのがいちばん多い原因です。葉が重なると実のつきが悪くなります。混んだつると葉を摘んで、光と風を通してください。

肥料の入れすぎでも、株ばかり茂って実がつきません。

虫が来ていない場合もあります。気温が低い時期や、高いところのベランダでは、早朝から午前中に、雄花の花粉を雌花(つけ根に小さな実がついている花)につけてください。生育の初めは雄花が少ないので、株が複数あると確実です。

実が曲がります。色が薄いです。

つるが混んでいるか、水が足りないかです。

穫り盛りにしおれが続くと、実が太らず曲がります。混んだつると葉を摘んで、水を切らさないようにしてください。

実が黄色くなって割れました。

穫り遅れです。開花から 2 週間ほどで穫ってください。気温が低い時期は 3 週間ほどかかります。

暑い時期は、外から見てよさそうでも中が赤くなり始めていることがあります。 早めに穫るくらいでちょうどです。

混んだ葉に隠れて見落とすことが多いので、つるを整理しておいてください。

つるはどこまで伸ばすのですか? 摘心はどこで?

親づる(最初に伸びる 1 本)を本葉 5〜6 枚で摘んで、そこから出る子づるを 4 本伸ばします。

子づるから出る孫づるは、そのままでかまいません。混みあってきたら摘んで、光と風を通してください。

摘まずに放っておいても穫れるとする考え方もありますが、混むと実がつかなくなるので、Sofarm は摘む側をすすめています。

葉が白い粉をふいたようになりました。

うどんこ病です。この野菜でいちばん出る病気です。

乾き気味のとき、窒素が効きすぎたとき、肥料が切れて株が弱ったときに出ます。混んだつる・葉を摘んで風を通し、追肥を切らさないのが予防です。

出はじめなら、白くなった葉を葉柄を残して切り取って畑の外へ出し、薄めた重曹や食酢をかける手があります。

株が急に枯れました。

つる割病の可能性があります。土から来て、出た株は枯れます。治す手はありません。

抜いた株と、その穴の土は畑の外へ出してください。出た畑では、次にウリ科を作るまで 4〜5 年あけます(出ていなければ 2〜3 年)。

次からは、カボチャの根に接いだ苗(接ぎ木苗)を使う、畝を高くして水はけをとる、窒素を効かせすぎない、といった手があります。

苦みを抑えられますか?

穫り遅れないことと、実を薄く切って塩もみするか、さっと湯通しするのが基本です。

わたと種を丁寧に取ると、だいぶ和らぎます。

緑のカーテンにするには?

株間を取り違えないでください。 露地で実を穫る場合は 1〜1.5m ですが、緑のカーテンやプランターなら 30cm 以上で足ります。

葉を茂らせることが目的なら、実を穫る場合より窒素を多めにします。ただし実のつきは落ちます。

プランターで作れますか?

できます。深さのある大きめの容器に 1 株、株間 30cm 以上。

支柱とネットは必ず立ててください。地面に這わせると実が傷みます。水は多く要りますが、受け皿に水をためたままにはしないでください。