FRUIT · アオイ科

オクラ

Okra

アオイ科。アフリカ生まれの、暑さが好きな野菜です。真夏にぐんぐん育ち、盛りには毎日穫れます。

この野菜でつまずくところは、たいてい次の 2 つです。

ひとつは 発芽。オクラの種は殻が硬く、水も空気も通しにくい「硬実種子」です。しかも 地温が 25〜30℃ ないと芽が出ません。10℃ 以下ではほとんど出ず、15℃ でも 20 日かかって 6 割ほどしか出ません。だから、まく前に一晩水に浸し、暖かくなるのを待ってからまきます。

もうひとつは 肥料。オクラは肥料を吸う力が強い野菜で、元肥を効かせすぎると、株ばかり立派になって実がつきません。葉の切れ込みが浅く丸みを帯びてきたら、効きすぎのサインです。元肥は控えめにして、追肥で調節する。これがこの野菜の肥料の組み方です。

あとひとつ知っておきたいのは、花が 1 日で終わること。朝に咲いて夕方にはしぼみます。実が太るのも速いので、穫り遅れるとすぐ硬くなります。

難易度
旬 夏
オクラ(アオイ科)

栽培のめやす

発芽適温
25〜30℃
発芽日数
3〜5日
生育適温
20〜30℃
土壌 pH
6〜6.5
株間・条間
25〜30cm
畝幅・畝間
60〜75cm
畝の高さ
15cm
まき深さ
1cm
連作の間隔
1〜2 年
植えつけの目安

本葉 2〜3 枚、かつ最低気温が 15℃ 以上になったころ

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
露地普通栽培
▼ ▼
春まき
露地直まき
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 土をつくる

    • オクラを 1〜2 年作っていない場所を選ぶ
    • 植えつけの 2 週間以上前に、石灰を 1㎡ あたり 100g
    • 完熟堆肥 2kg と有機質肥料 160g を 1㎡ あたり
    • 入れすぎない。 株ばかり育って実がつかなくなります
    • 幅 60〜75cm・高さ 15cm の畝を立てる
    • 黒マルチを早めに張って、地温を上げておく。虫の飛来を減らしたいなら銀色のマルチを
  2. 種を一晩水に浸す

    • 殻が硬くて水を通しにくい種です
    • まく前日に、一晩水に浸す
    • 「種子消毒ずみ」と書かれた種は、浸さないでください
  3. まく(暖かくなってから)

    • 地温 25〜30℃ を確認してから。 焦ってまいても芽は出ません
    • 深さ 1cm の穴に 4〜5 粒、覆土 1cm
    • ポットで育てるなら、25〜30℃ を保って 15〜20 日
  4. 植える(ポットで育てた場合)

    • 本葉 2〜3 枚で、最低気温が 15℃ 以上になってから
    • 根鉢をくずさない。 植え替えを嫌う野菜です
    • 株間 25〜30cm
  5. 間引く

    • 本葉 2〜3 枚で、よいものを 2〜3 本残す
    • ハサミで株元から切る。 抜くと残す株の根が傷みます
    • 2〜3 本立ちにすると、互いに日陰を作って実が硬くなるのが遅れます
  6. 支柱を立てる・わき芽を取る

    • 背が高くなって倒れやすいので、支柱を 1 本添える
    • 主枝 1 本で育てる。 下のほうから出る細いわき芽は、早めに取ってください
  7. 水を切らさない

    • 本葉 3 枚ごろまでは乾燥に弱いので、乾いたらやる
    • 実がつき始めてからは、水が足りないと実の育ちが遅れて硬くなります
    • 梅雨明けからの暑い時期は、こまめに
    • ただし過湿にも弱いので、水はけは確保しておく
  8. 追肥を続ける

    草勢は葉で見る。下葉は穫った莢の下まで

    オクラは肥料の効き具合で、できる実が変わります。株を見て足し引きする目安が 2 つあります。

    1. 花より上に葉が 3 枚あるか
    いま花が咲いている位置から上を数えます。3 枚以上開いていれば、肥料も水も足りています。
    花より上に葉が 3 枚。下葉は穫った実の 1〜2 枚下まで
    花が咲いている位置より上に葉が 3 枚以上あれば順調です。下葉は、穫った実の 1〜2 枚下まで残して取ります。
    穫った莢の 1〜2 枚下まで葉を残して、それより下は取ります。風が通って病気が減り、莢の色もよくなります。
    2. 葉の形で足し引きする
    同じ株の葉でも、肥料の効き具合で形が変わります。これを見て追肥を加減します。
    葉が細く小さければ肥料が足りず、丸く大きければ効かせすぎです。花の位置より上の葉の数と、葉の形。この 2 つで足し引きを決めます。
    効かせすぎると、株ばかり立派になって実がつきません。元肥は控えめにして、1 番果を穫るころから 10〜15 日おきに足していきます。
    • 最初の実を穫るころから始めて、10〜15 日おきに 1㎡ あたり 50g
    • 株の勢いを見て加減する。花の位置より上に葉が 3 枚以上開いていれば順調です
    • 葉が丸みを帯びて切れ込みが浅くなったら効かせすぎ。細く小さければ足りない
  9. 下葉を取る

    • 穫った実の 1〜2 枚下まで葉を残して、それより下は取る
    • 風が通って病気が減り、実の色もよくなります
    • 作業もしやすくなります
  10. 穫る

    • 五角オクラは 7〜8cm、丸オクラは 15cm ほどで
    • 実の付け根の軸が硬いので、ハサミで切る
    • 朝の涼しいうちに穫る。日中に穫るとしおれやすくなります
    • 硬くなるのが速いのは五角オクラです。 丸オクラは大きくなっても筋張りにくいので、少し余裕があります

ここだけは押さえたい

1. まく前に一晩水に浸す
殻が硬くて水を通しにくい種です。浸しておくと芽の出かたがそろいます。

2. 地温 25〜30℃ を待ってからまく
10℃ 以下ではほとんど出ません。15℃ でも 20 日かかって 6 割です。春先に焦ってまいても、種を無駄にするだけです。

3. 元肥を控えめにして、追肥で調節する
肥料を吸う力の強い野菜です。元肥が多いと株ばかり立派になって実がつきません。最初の実を穫るころから、10〜15 日おきに足していってください。

4. 株の勢いは葉で見る
花の位置より上に葉が 3 枚以上開いていれば順調です。葉が丸く切れ込みが浅ければ効かせすぎ、細く小さければ足りない。これで追肥を加減します。

5. 若いうちに穫る
五角オクラなら 7〜8cm、丸オクラなら 15cm ほど。実の育ちが速いので、盛りには毎日見てください。とくに五角オクラは、遅れると硬くて食べられません。

6. 2〜3 本立ちにする
互いに日陰を作って、実が硬くなるのが遅れます。1 本立ちは育ちが速いぶん、実も早く硬くなります。

7. 下葉を取る
穫った実の 1〜2 枚下まで残して、それより下は取ってください。風が通って病気が減ります。

8. 根鉢をくずさない
太い根がまっすぐ下に伸びる性質で、植え替えを嫌います。ポットで育てたなら、根を傷めないように植えてください。直まきのほうが本来は有利です。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • ネコブセンチュウ — この野菜で最大の難所です。出てから無農薬で止める手はありません。できるのは、連作を避けることまでです。 マリーゴールドなどの対抗植物(センチュウを減らす働きのある植物)を挟む手もありますが、畑にいるセンチュウの種類で効きが変わります。オクラでどれだけ減るかは Sofarm でこれから確かめます
  • カメムシ — 実の汁を吸われると曲がります。見つけて捕るのが現実的ですが、無農薬でほかに打てる手があるかは Sofarm でこれから確かめます
  • アブラムシ — 苗のうちはネットで覆い、銀色のマルチで飛来を減らす。ただし背が高くなると覆い続けられません(→アブラムシ類)
  • ハスモンヨトウ — 若いうちは葉の裏に集団でいるので、その葉ごと取る(→ヨトウムシ類)
  • 苗立枯病 — 連作で増えます。出てから無農薬で止める手はありません。できるのは、同じ場所で続けて作らない(輪作)ことまでです(→苗立枯病)
  • 葉の病気(葉すす病・うどんこ病・褐斑病) — 下葉を取って風を通すのが基本です

ひとつ良い面もあります。オクラの花には、害虫を食べてくれる小さな虫(天敵)のヒメハナカメムシが住みつきます。アザミウマ・アブラムシ・ヨトウムシ・オオタバコガの卵や幼虫を食べてくれるので、むやみに薬をかけないほうが畑全体には有利です。

種を買う

オクラ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

オクラで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

病害虫の一覧を見る

よくある質問

芽が出ません。

地温が足りないか、種を浸していないかです。

オクラの種は殻が硬く、水も空気も通しにくい「硬実種子」です。まく前日に一晩水に浸してください。「種子消毒ずみ」と書かれた種は、浸さなくて大丈夫です。

そのうえで、地温 25〜30℃ を確認してからまきます。10℃ 以下ではほとんど出ません。15℃ でも 20 日かかって 6 割ほどです。春先に焦ってまいても、種を無駄にするだけです。

株は大きいのに、実がつきません。

肥料の効かせすぎです。オクラは肥料を吸う力が強いので、元肥が多いと株ばかり立派になります。

葉を見てください。 切れ込みが浅く丸みを帯びて、葉柄が長くなっていたら効きすぎです。

次からは元肥を控えめにして(1㎡ あたり 160g)、最初の実を穫るころから 10〜15 日おきに追肥で足していく組み方にしてください。

株の勢いは、どう見ればいいのですか?

花が咲いている位置より上に、葉が 3 枚以上開いていれば順調です。

葉の形でも分かります。丸く大きければ効かせすぎ、細く小さくて切れ込みが深ければ足りない。 これを見て追肥を加減してください。

実が曲がります。いぼが出ます。

肥料切れか、カメムシです。

追肥を 10〜15 日おきに続けてください。切らすと実が曲がり、株も止まります。

カメムシは実の汁を吸って曲げます。見つけて捕るのが現実的ですが、無農薬でほかに打てる手は、まだ見つかっていません。

実がすぐ硬くなります。

穫り遅れです。実の育ちが速いので、盛りには毎日見てください。

五角オクラ(角ばったもの)は 7〜8cm、丸オクラは 15cm ほどで穫ります。硬くなるのが速いのは五角オクラで、丸オクラは大きくなっても筋張りにくいので少し余裕があります。

水が足りなくても硬くなります。実がつき始めてからは、乾かさないように。

下葉はどこまで取るのですか?

穫った実の 1〜2 枚下まで葉を残して、それより下は取ります。

風が通って病気が減り、実の色もよくなります。作業もしやすくなります。

わき芽は取るのですか?

主枝 1 本で育てます。 下のほうから出る細いわき芽は、早めに取ってください。

放任でよいとする考え方もありますが、Sofarm は取る側を採っています。

何本立ちで育てますか?

1 か所 2〜3 本です。本葉 2〜3 枚のときに、よいものを残してハサミで株元から切ります。

1 本立ちのほうが育ちは速いのですが、2〜3 本のほうが互いに日陰を作って、実が硬くなるのが遅れます。

株が急に枯れました。根にこぶがあります。

ネコブセンチュウです。出てから無農薬で止める手はありません。 できるのは、連作を避けることまでです。

マリーゴールドなどの対抗植物(センチュウを減らす働きのある植物)を挟む手もありますが、畑にいるセンチュウの種類で効きが変わります。

プランターで作れますか?

できます。ただし直根性(太い根がまっすぐ下に伸びる)なので、深さのあるものを選んでください。

背が高くなるので支柱も要ります。水も畑より早く切れます。