コガネムシ類
別の呼び方: コガネムシ
成虫は葉を食べ、幼虫は土の中で根といもを食べます。サツマイモ・ラッカセイ・サトイモ・エダマメに出ます。ドウガネブイブイ、アオドウガネ、ヒメコガネ、オオクロコガネ、アカビロウドコガネなど種類はいくつもありますが、家庭菜園での手は同じなので 1 ページにまとめます。
困るのは幼虫のほうです。土の中にいるので見えません。地上部は元気そうに見えていて、掘り上げたらいもがえぐられていた、莢が食べられていた、ということが起きます。
この虫には、ほかの虫と違ってはっきりした呼び水があります。未熟な有機物です。 完熟していない堆肥や刈り草をすき込むと、成虫がそこへ産みに来ます。だから防ぐ手も、虫を追うのではなく、畑に何を入れるかの話になります。
見分け方
- 掘り上げたいもの表面が、浅く不規則にえぐられている。深い穴ではなく、削ったような傷です(サツマイモ・サトイモ)
- 早い時期に食われた傷は、いもが太るにつれて引き伸ばされ、治りかけたような跡になります
- ラッカセイは、莢の表面が網目状にかじられ、子房柄を切られて莢が落ちます
- 株を抜くと、細い根がほとんど無く、土を掘ると白くて C 字に丸まった幼虫が出てきます
- 地上部は、葉数が少なく色が薄い。ひどいと株ごと枯れます
- 成虫は、葉に不規則な穴を開けます(エダマメ・ラッカセイ)
出やすい条件
- 幼虫で冬を越し、暑い盛りに成虫が飛んできて畑に卵を産みます。 その新しい世代の幼虫が、秋に太るいもを食べます
- 未熟な有機物を入れた畑。 これが最大の呼び水です
- まわりに広葉樹の植え込みや雑木があるところ。成虫はそこの葉に集まって、畑へ移ってきます
- 掘り返さずに、同じ畝を続けて使っているとき
出さないために
- 未熟な堆肥・刈り草をすき込まない。 完熟したものを使ってください。これがいちばん効きます
- 地力のついた畑では、いもを植える前に有機物を入れない。 公的機関の試験では、毎作ごとに有機物を入れ続けた区の被害が、入れなかった区に比べて何作もはっきり大きいままでした。土がすでにできているなら、栽培前の施用はやめたほうがいもはきれいです
- 成虫を見つけたら取る。 畑のまわりの木の葉に集まっているので、朝のうちに落として捕まえます。産ませないための手です
- 植えつけの前に土を掘り返して、幼虫を見つけたら取る。 一度に全部は無理ですが、数は減ります
- 畝のまわりの草を刈る
出てしまったら
- その年の株は戻りません。 根を食べられた株は、水をやっても肥料をやっても回復しません
- 生育の悪い株の株元を掘ってみてください。白い幼虫が出てきたらつぶす。1 株のまわりに何匹もいます
- サトイモは、収穫後も貯蔵中のいもを食べられます。掘り上げたら土を落として、幼虫を持ち込まないようにしてください
- 来年に向けては、有機物の入れ方を見直すのが本筋です。虫を追うよりそちらのほうが効きます
まちがえやすいもの
- ネキリムシ — 苗の茎を地際で切ります。土の中にいる点は同じですが、根やいもは食べません。幼虫の色も灰褐色で、丸まり方が違います
- センチュウ — いもの肌にくびれやくぼみが出ますが、えぐられた傷にはなりません
- ハリガネムシ類 — 細長く硬い幼虫で、いもに細い穴を開けて潜ります。コガネムシは表面を削ります
- ネズミ・モグラ — かじり跡が大きく、歯形が残ります
よくある質問
株の生育が悪く、抜くと根がありません。
コガネムシの幼虫を疑ってください。株元を 10〜20cm 掘ると、白くて C 字に丸まった幼虫が出てきます。見つけたらつぶしてください。ただし、その株はもう戻りません。
堆肥を入れるのをやめたほうがいいですか?
完熟したものなら問題ありません。やめるべきは、分解しきっていないものをすき込むことです。また、すでに地力のある畑でいもを作るなら、栽培前の有機物の施用はやめたほうがいもがきれいに仕上がります。試験でも、入れ続けた区と入れなかった区で被害にはっきり差が出ています。
サツマイモの肌にえぐれた傷があります。食べられますか?
傷んだところを削れば食べられます。味は変わりません。ただし傷から腐りやすいので、長く置かずに早めに使ってください。
成虫を見つけました。放っておいていいですか?
取ってください。葉を食べる害もありますが、本当の問題はそこで産卵されることです。畑のまわりの木に集まっているので、朝のうちに枝を揺すって落とし、まとめて捕まえるのが手早いです。