虫 2 品目で報告

キアゲハ(幼虫)

キアゲハというチョウの幼虫です。ニンジンとパセリに来ます。セリ科の葉だけを食べる、好みのはっきりした相手です。

集団では出ません。 親は卵を 1 粒ずつ産むので、1 株に 1〜数匹です。そのかわり大きくなると食べる量が多く、育ちきった幼虫は葉を縁からがつがつ食べて、パセリなら 1 株を丸裸にします。株数の少ない家庭菜園では、気づいたときには手遅れ、ということが起きます。

一方で、この虫はアオムシよりずっと見つけやすい。大きいし、目立つ色をしているし、逃げも隠れもしません。見回る習慣さえあれば、取るだけで十分に間に合います。

見分け方

  • 若いうちは、黒地のまん中に白い帯。 鳥のフンそっくりに見えます。これを知らないと見逃します
  • 大きくなると、緑地に黒い横縞と、橙赤色の点が並ぶ。 見間違えようのない姿です
  • 触ると、頭の後ろから橙色の角を出して、強いにおいを放ちます
  • 葉が縁から食べられ、葉柄だけが残っていきます
  • 黒っぽい粒のフンが落ちています
  • 1 株に 1〜数匹。畝じゅうにびっしり、という出方はしません

出やすい条件

  • 暖かい時期を通して。ニンジンでは、葉が茂った秋口に目立ちます
  • パセリは春から秋まで、長く狙われます
  • まわりにセリ科の草(ミツバ、セリ、野生のセリ科)があるとき
  • 株数が少ないほど、被害が目立ちます

出さないために

  1. 植えつけ・種まきの直後に、ネットか寒冷紗をかける。 産卵そのものを止められるので、これがいちばん効きます。チョウなので目の粗いネットで足ります。裾を土で押さえてください
  2. 週に 1〜2 回、葉を見る。 卵のうちか、若い(鳥のフンに見える)うちに取れば、食害はほとんどゼロで済みます
  3. パセリは収穫しながら使う野菜なので、ネットを開け閉めするより、見回りで押さえるほうが現実的なこともあります
  4. まわりのセリ科の草を刈る

出てしまったら

  • 見つけて取る。 これがいちばん確実です。大きいので取りこぼしません
  • 割りばしかピンセットで、葉ごとつまんで取ってください。触ると強いにおいを出すので、手で取らないほうが楽です
  • ニンジンは、葉を多少食べられても根は太ります。全部取ろうとしなくて構いません。ただし葉を丸ごと失うと、根の太りが落ちます
  • パセリは葉そのものを食べる野菜なので、予防の比重が上がります。 丸裸にされてからでは収穫がありません
  • 殺したくないなら、ミツバやパセリの予備株へ移してください。別の株で育てるという付き合い方もあります

まちがえやすいもの

  • アオムシ — アブラナ科にしか来ません。セリ科にいるならキアゲハです
  • ヨトウムシ — 昼は土の中にいて、夜に出てきます。キアゲハは昼も葉の上にいます
  • ナメクジ — 食べ跡に光る跡が残ります。フンの形も違います
  • 鳥のフン — 若い幼虫は、本当に見分けがつきません。動くかどうかで確かめてください

出やすい野菜

このサイトで扱っている品目のうち、キアゲハ(幼虫)の報告があるものです。全部で毎年出るわけではありません。

よくある質問

パセリに大きな縞模様のイモムシがいます。

キアゲハの幼虫です。放っておくと 1 株を丸裸にします。パセリは葉そのものを食べる野菜なので、見つけ次第取ってください。割りばしでつまむと、手を汚さずに済みます。

鳥のフンのようなものが葉についています。

動かしてみてください。動けばキアゲハの若い幼虫です。この時期の幼虫は、黒地に白い帯が入っていて、鳥のフンそっくりに見えます。ここで取ってしまえば、食害はほとんど出ません。

ニンジンの葉が食べられました。根は収穫できますか?

多少なら問題ありません。葉が残っていれば根は太ります。ただし葉を丸ごと失うと、そこから先は太りません。株数の少ない家庭菜園では、1 匹でも 1 株を裸にできるので、早めに取ってください。

殺さずに済ませたいのですが。

ミツバやパセリの予備株を別に植えておいて、そちらへ移してください。セリ科の葉であれば育ちます。畑の都合と、アゲハを見たい気持ちの両方を立てる方法です。ただし、放っておけば増えて戻ってくるので、収穫する株のほうは見回りを続けてください。