LEAF · シソ科

シソ

Shiso

シソ科の一年草。家庭菜園でいちばん手がかからない部類です。一度うまく育てば、夏のあいだずっと摘み続けられます。こぼれ種から翌年も生えてくることがあるほど丈夫ですが、同じ場所で続けて作るのは 1 年あけてからにします。

青ジソも赤ジソも、土づくりから摘心まで作り方は同じです。違うのは穫り方で、青ジソは下の葉から順に、赤ジソは使う分を株ごとまとめて刈ります。

作り方で知っておきたいのは 2 つです。

ひとつは 摘心。先端を摘むと、そのすぐ下からわき芽が伸びて枝数が増えます。摘まずに伸ばすと 1 本の棒になって、やがて花が咲いて終わります。摘んだ先はそのまま食べられるので、摘心と収穫が同じ作業になります。

もうひとつは 日当たりの加減。日に当てすぎると葉が硬くなって香りが落ち、逆に暗すぎると茎がひょろ長く伸びて色も香りも悪くなります。日なたから半日陰のあいだ、というのがこの野菜の居場所です。

種は芽を出すのに光が要ります(好光性)。覆土は 5mm 程度。深くまくと出ません。

難易度
旬 夏
シソ(シソ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
20〜30℃
発芽日数
8〜12日
生育適温
20〜25℃
土壌 pH
6〜6.5
株間・条間
30cm
畝幅・畝間
70〜90cm
まき深さ
5mm
連作の間隔
1 年
植えつけの目安

本葉 4〜5 枚

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
春まき
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 土をつくる

    • まく・植える 2 週間以上前に、石灰を 1㎡ あたり 100g
    • その 1 週間後に、完熟堆肥 2kg と有機質肥料 160g を 1㎡ あたり
    • 幅 70〜90cm・高さ 10cm の畝を立てる
    • 日なたから半日陰の場所を選ぶ
  2. まく(ポットのほうが失敗が少ない)

    • 地温 20〜25℃ を待ってから。 発芽に高めの温度が要ります
    • 7.5〜9cm のポットに 4〜5 粒
    • 覆土は 5mm。 芽を出すのに光が要るので、深くまくと出ません
    • 芽が出るまで乾かさない。8〜12 日かかります
    • 本葉 4 枚までに 1 本立ちに
    • 30〜40 日で植えどき
  3. 植える

    • 本葉 4〜5 枚で
    • 株間 30cm。混みすぎるとひょろ長く伸びて、葉の色も悪くなります
    • 植えたらたっぷり水をやる
  4. 摘心する

    先端から 2 つ目の節の下で摘む

    シソは摘み方で収穫量が変わります。摘まずに伸ばすと、1 本の棒のまま花が咲いて終わります。

    摘む位置
    節とは、葉が向かい合ってついている場所です。先端から数えて 2 つ目の節の、すぐ下で切ります。
    1 つ目の節。2 つ目の節。ここで摘む
    草丈 20cm(本葉 8 枚)になったころです。摘んだ先は、そのまま食べられます。
    摘んだあと
    切り口のすぐ下の葉のつけ根から、わき芽が 2 本伸びます。伸びたらその先端も同じように摘みます。繰り返すほど枝数が増えます。
    摘んだ跡。わき芽が 2 本
    伸びたわき芽の先端も、同じように摘みます。繰り返すほど枝数が増えて、穫れる量が変わります。
    摘まないと
    枝が出ないまま背だけ伸びて、やがて花が咲きます。咲くと葉が硬くなり、株は終わりに向かいます。
    花が咲いて終わり
    枝分かれしないので、1 本の茎についた葉しか穫れません。つぼみが見えたら摘んでください。
    • 草丈 20cm(本葉 8 枚)になったら、先端から 2 つ目の葉のつけ根(節)のすぐ下で摘む
    • そのすぐ下からわき芽が伸びて、枝数が増えます
    • わき芽が伸びたら、その先端も同じように摘む。 繰り返すほど枝数が増えます
    • 摘んだ先は、そのまま食べられます
  5. 水をやる

    • 乾燥に弱い野菜です。土の表面が乾いたら
    • 水が足りないと、葉が硬くなります
  6. 追肥する

    • 収穫が始まったら、2 週間おきに 1㎡ あたり 50g
    • 条間にまく
    • 葉の色が薄くなったり、わき芽の伸びが悪くなったら、それが足しどきです
  7. 穫る

    • 葉が 10 枚以上になってから。 植えつけから 1 か月ほどです
    • 青ジソは、下のほうの葉からつけ根でもぎ取る。 上の葉を残しておくと、株が伸び続けます
    • 赤ジソは、梅漬けなどに使う分を株ごと刈ります
    • 穂じそ(花穂)や実も食べられます。花が咲き始めたころの穂を摘んでください
  8. 花を摘む(葉を長く穫るなら)

    • つぼみが見えたら摘む
    • 咲かせると葉が硬くなり、株が終わりに向かいます
    • 実を穫りたい株だけ、咲かせておきます

ここだけは押さえたい

1. 覆土は 5mm
芽を出すのに光が要ります。深くまくと出ません。芽が出るまで 8〜12 日かかるので、そのあいだ乾かさないでください。

2. 草丈 20cm で先端を摘む
先端から 2 つ目の葉のつけ根のすぐ下で摘みます。摘むとわき芽が伸びて枝数が増えるので、伸びたわき芽にも同じことを繰り返してください。摘まずに伸ばすと 1 本の棒になって終わります。

3. 株間 30cm。混ませない
混みすぎるとひょろ長く伸びて、葉の色も香りも悪くなります。

4. 日なたから半日陰
当てすぎると葉が硬くなって香りが落ち、暗すぎるとひょろ長く伸びます。やわらかい葉がほしければ、半日陰寄りに。

5. 乾かさない
水が足りないと葉が硬くなります。

6. 下の葉から穫る
葉が 10 枚以上になってから、下のほうのつけ根でもぎ取ります。上を残すと株が伸び続けます。

7. つぼみは摘む
咲かせると葉が硬くなります。実を穫りたい株だけ残してください。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • シソモザイク病 — シソサビダニという目に見えないほど小さなダニが運びます。葉が縮れて、まだらになります。出てから無農薬で治す手はありません。できるのは、出た株を抜いて畑の外に出すことまでです。ほかの野菜のモザイク病はアブラムシが運ぶので防虫ネットと銀色のマルチが効きますが、シソではそれが効きません(→モザイク病)
  • ベニフキノメイガ — 葉や枝を糸で綴じて、その内側に潜ります。外から薬をかけても届かないので、農薬を使う栽培でも難しい相手です。手がかりは、葉の上に落ちた小さな黒いフンと細い糸。葉が変色しているだけだと病気や水切れと見分けがつかないので、フンを見つけたら、その真上の葉を開いてください。綴じられた葉は葉ごと取ります。ネットをかける手もありますが、かける前に卵を産みつけられていると効きません
  • カンザワハダニ — 高温で乾いたときに急に増えて、葉の裏につきます。被害が出てから気づきやすい相手です。葉裏に水をかけ、古い葉を落とす(→ハダニ類)
  • さび病 — 葉の裏に、円く盛り上がった黄色い斑点が出ます。有機の資材で抑えられるという裏づけは取れていません。 出た葉を取って風を通すことまでです(→さび病)
  • ハスモンヨトウ — 若いうちは葉の裏に集団でいます。その葉ごと取る(→ヨトウムシ類)
  • アブラムシ・アザミウマ・ハモグリバエ — 葉そのものを食べる野菜なので、食われた分がそのまま損になります(→アブラムシ類 ハモグリバエ類)

見回りの回数が、そのまま収穫量に出ます。

種を買う

シソ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

シソで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

虫

見つけたら早いほど楽です

ほかに 3 件の報告があります。

病気

風通しと水はけで出方が変わります

病害虫の一覧を見る

よくある質問

芽が出ません。

土をかぶせすぎです。

シソの種は芽を出すのに光が要ります。覆土は 5mm 程度。深くまくと出ません。かぶせたら手のひらで軽く押さえて、芽が出るまで乾かさないでください。

もうひとつ、シソは芽が出るまで 8〜12 日かかります。ほかの野菜より遅いので、1 週間で出ないからといってあきらめないでください。

地温も 20〜25℃ が要ります。寒いうちにまいても出ません。

株が 1 本の棒のまま伸びてしまいました。

摘心をしていないということです。

シソは、先端を摘むと、そのすぐ下の葉のつけ根からわき芽が 2 本伸びて枝数が増えます。これを繰り返すほど、穫れる量が変わります。

草丈 20cm(本葉 8 枚)になったら、先端から 2 つ目の葉のつけ根(節)のすぐ下を摘んでください。わき芽が伸びたら、その先端も同じように摘みます。

摘んだ先は、そのまま食べられます。

葉が硬いです。香りが薄いです。

原因は 3 つあります。心当たりのあるものから直してください。

水が足りない。 シソは乾燥に弱い野菜です。土の表面が乾いたら水をやってください。

日に当てすぎ。 日なたから半日陰のあいだが居場所です。やわらかい葉がほしければ、半日陰寄りに置いてください。暗すぎると、今度は茎がひょろ長く伸びて色も香りも悪くなります。

花が咲いている。 つぼみが見えたら摘んでください。咲かせると葉が硬くなり、株は終わりに向かいます。

どこから摘めばいいですか?

青ジソは、下のほうの葉から、つけ根でもぎ取ります。

葉が 10 枚以上になってから始めてください。上の葉を残しておくと、株がそのまま伸び続けます。

赤ジソは、梅漬けなどに使う分を株ごと刈ります。少しずつ摘む野菜ではありません。

葉が糸で綴じられて、なかが食われています。

ベニフキノメイガです。

幼虫が葉や枝を糸で綴じて、その内側に潜ります。外から薬をかけても届かないので、農薬を使う栽培でも難しい相手です。

手がかりは、葉の上に落ちた小さな黒いフンと細い糸。葉が変色しているだけだと病気や水切れと見分けがつきません。フンを見つけたら、その真上の葉を開いてください。

綴じられた葉は、葉ごと取って畑の外に出します。

葉が縮れて、まだらになりました。

シソモザイク病です。

シソサビダニという、目に見えないほど小さなダニが運びます。出てから無農薬で治す手はありません。できるのは、出た株を抜いて畑の外に出すことまでです。

ほかの野菜のモザイク病はアブラムシが運ぶので、防虫ネットと銀色のマルチが効きます。ただしシソでは、相手がダニなのでネットの目を通り抜けてしまい、効きません(→モザイク病)。

穂じそや実は、いつ穫るのですか?

花が咲き始めたころの穂を摘んでください。

穂の下のほうの花が咲いて、上にまだつぼみが残っているくらいが穂じそです。実を穫りたいなら、花が終わって実がふくらんでから。

葉を長く穫りたい株は、つぼみのうちに摘んでしまいます。実を穫る株だけ、咲かせておいてください。

赤ジソと青ジソで、作り方は違いますか?

土づくりから摘心まで、作り方は同じです。

違うのは穫り方だけ。青ジソは下の葉から順に摘んで、夏のあいだずっと使います。赤ジソは梅漬けやジュースに使う分を、株ごとまとめて刈ります。

プランターで作れますか?

作れます。しかも、この野菜はプランター向きです。

深さ 20cm 以上のプランターに、株間 30cm で 1〜2 株。混ませるとひょろ長く伸びるので、欲張らないでください。

半日陰に置けるのがプランターの利点です。やわらかい葉がほしければ、午後は日陰になる場所に移してください。乾きやすいので、土の表面が乾いたら水をやります。

こぼれ種で、翌年も生えますか?

生えてくることがあります。ただしあてにはしないでください。

生えた場所が畑の邪魔になることもありますし、1 年あけずに同じ場所で続けて作ることにもなります。穫りたい場所でまき直すほうが確実です。