そうか病
表面にかさぶた状のざらついた斑ができる病気です。ジャガイモとラッカセイに出ます。
ジャガイモでは、いもの表面に茶色いかさぶたが点々とできます。中身は健全で、皮をむけば問題なく食べられます。 味も落ちません。ただし見た目が悪く、皮をむく手間が増え、保存もききにくくなります。
この病気には、ほかの病気と逆の対策がひとつあります。石灰を入れないことです。ふつう、土が酸性に傾いていたら石灰をまいて直します。ところがこの菌は、土がアルカリ寄りになるほど元気になる。だからジャガイモの畝にだけは、石灰をまかない。これが家庭菜園でいちばん多い失敗であり、いちばん効く対策でもあります。
ラッカセイでは、いもではなく地上部に出ます。茎や葉にかさぶた状の斑ができ、ひどいと葉の縁が巻き上がって新しい葉が縮み、収量が落ちます。
見分け方
- ジャガイモ — いもの表面に、赤褐色のはれもののような斑点。広がると淡褐色〜暗褐色になり、まわりが盛り上がって、中央がくぼんだ、あばた状のかさぶたになります。乾いたコルクのような手ざわりです
- 掘るまで分かりません。地上部に症状は出ません
- ラッカセイ — 茎と葉に、はじめ黄褐色の小さい斑点。広がって表面がざらざらしたかさぶた状の褐色斑になります
- 進むと葉の縁が巻き上がり、新しい葉が縮んで小さくなります
- ぬめりも悪臭もありません。 乾いた傷です
出やすい条件
- 土が乾いているとき。 高温で乾燥した年にひどくなります
- 砂地など、乾きやすい土質
- 土がアルカリ寄りのとき。 石灰をまいた畝、前の作で石灰を入れた畝
- 牛ふん・鶏ふんなど、動物性の堆肥を多く入れたとき
- ジャガイモを同じ場所で続けて作ったとき
- ラッカセイは、気温が上がって夏に入るころから
出さないために
- ジャガイモの畝に石灰をまかない。 苦土石灰も消石灰も入れないでください。ジャガイモは酸性寄りの土でも育ちます。前の作で石灰を入れた畝も避けてください。これがいちばん効きます
- 動物性の堆肥を多く入れない。 牛ふん・鶏ふんの多用は避けてください
- 土を乾かさない。 いもが太り始めてからの乾燥でひどくなります。マルチと敷きわらで水分を保ってください
- 種いもを植える直前に、生の米ぬかを 1 ㎡あたり 300g ほど全面にまいて、浅く耕し込む。 試験でも効果が示されている、資材の要らない手です
- ジャガイモの連作を切る
- ラッカセイはマルチを張る。 マルチ栽培で被害が軽くなります
出てしまったら
- ジャガイモは、皮をむけば食べられます。 中身は健全で、味も変わりません。捨てないでください
- ただし、かさぶたの部分から傷みやすいので、長期の保存には向きません。早めに食べてください
- ひどいいもを種いもに使わない。 翌年に持ち込みます
- ラッカセイは、葉を失うと莢が太りません。 広がったら収穫を急いでください
- 次の年のために、石灰をまいた記録を見返してください。 まいているなら、そこが原因です
- 残りかすを畑にすき込まない
まちがえやすいもの
- コガネムシの幼虫 — いもの表面がえぐられています。そうか病は盛り上がったかさぶたで、削られてはいません
- センチュウ — いもにくびれやくぼみが出ます。かさぶたにはなりません
- ハリガネムシ類 — 針で刺したような丸い穴があきます
- 軟腐病 — どろどろに腐って悪臭がします。そうか病は乾いた傷です
- さび病(ラッカセイ) — オレンジ色の粉が吹いて、指につきます。そうか病はざらついたかさぶたです
よくある質問
いもの表面にかさぶたができました。食べられますか?
食べられます。 中身は健全で、味も変わりません。皮をむいてください。ただし、かさぶたの部分から傷みやすいので長期の保存には向きません。早めに使ってください。
石灰をまいたのがいけなかったのでしょうか。
おそらくそれです。この菌は、土がアルカリ寄りになるほど元気になります。ジャガイモは酸性寄りの土でも育つので、ジャガイモの畝にだけは石灰をまかないでください。 前の作で石灰を入れた畝も避けてください。家庭菜園でいちばん多い原因です。
米ぬかが効くと聞きました。
効きます。種いもを植える直前に、生の米ぬかを 1 ㎡あたり 300g ほど全面にまいて、浅く耕し込んでください。試験でも効果が示されています。資材を買わずに済む、手軽な方法です。
このいもを来年の種いもにしてもいいですか?
やめてください。かさぶたのひどいいもを種にすると、翌年の畑に持ち込みます。種いもは買ったものを使うか、症状の出ていないきれいなものだけを選んでください。
ラッカセイの茎と葉がざらざらしています。
ラッカセイのそうか病は、いもではなく地上部に出ます。葉の縁が巻き上がって新しい葉が縮んでくると、莢が太らなくなります。広がったら収穫を急いでください。次の年はマルチを張ると被害が軽くなります。