ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)
ナスとジャガイモに来る、テントウムシの形をした虫です。テントウムシダマシとも呼ばれます。幼虫も成虫も葉を食べ、放っておくと葉がほとんど無くなります。
ややこしいのは見た目です。アブラムシを食べてくれるナナホシテントウやナミテントウと同じ形をしているので、益虫と間違えて見逃されがちです。見分けるところははっきりしていて、背中の星の数が多く、つやが無くて、細かい毛で覆われてうっすら曇って見えます。つやつや光っていれば、それは味方です。
もうひとつ、この虫には家庭菜園で使える弱点があります。春の最初の世代はジャガイモで育ちます。 ジャガイモとナスを近くで作らないだけで、ナスの被害が減ります。
見分け方
- 葉の裏から食べ、表皮と葉脈だけを残します。 残った跡が階段状・すだれ状の筋になるのが、この虫だけの食べ方です。ほかの虫の食害と見分けられます
- ひどくなると葉が網目だけになり、やがて枯れます
- 成虫は 7mm ほど。背中にたくさんの黒い星があり、つやが無く、うっすら毛で曇って見える
- 幼虫は淡い黄色で、背中に枝分かれしたとげが並んでいます。これも葉の裏にいます
- 卵は葉の裏に、黄色い粒が何十個かまとまって立てて産まれます
出やすい条件
- ジャガイモの畑の近くで作っているとき。 春の最初の世代はジャガイモで増え、そこからナスへ移ります
- ナスでは、年に何回か発生する中で、夏の初めに出る世代がいちばん多い
- ジャガイモの葉が茂ってから、収穫までのあいだ
- まわりに野生のナス科の草があるとき
出さないために
- ジャガイモの近くでナスを作らない。 これがこのページでいちばん大事なことです。春にジャガイモで増えた虫が、そのままナスへ移ります。畑の中で離すだけでも違います
- ジャガイモは早めに植えて、虫の盛りの前に収穫を終える。 加害が本格化する前に掘り上げてしまえば、次の世代が育つ場がなくなります
- 葉の裏を見回る。 黄色い卵のかたまりを見つけたら、その場で葉ごとつぶします。孵ってからより、はるかに楽です
- ジャガイモを掘ったあとの茎葉を畑に残さない。そこで育ち続けます
- まわりのナス科の雑草(ワルナスビなど)を刈る
出てしまったら
- 見つけて取る。 幼虫も成虫も動きが遅く、手で取れます。これがいちばん確実です
- 朝のうち、気温が低い時間帯のほうが動きが鈍くて捕まえやすい
- 葉の裏の卵のかたまりは、見つけ次第つぶす。ここで止めれば数十匹ぶん減ります
- 葉が網目になってしまった枝は切り落とす。残しても光合成しません
- ジャガイモなら、収穫間近であれば早めに掘り上げてしまうのも手です。葉が食われても、いもはすでに太っています
まちがえやすいもの
- ナナホシテントウ・ナミテントウ — アブラムシを食べる味方です。背中がつやつや光り、星の数が少ない。ニジュウヤホシは星が多く、つやが無く曇って見えます。迷ったら取らないでください
- ウリハムシ — ウリ科にしか来ません。丸く円を描くようにかじります
- ハモグリバエ類 — 葉の中に白い線が通ります。表皮を残す点は似ていますが、線になるかどうかが違います
- ヨトウムシ — 葉に穴が開き、表皮を残しません。昼は土の中にいます
よくある質問
テントウムシを見つけました。取ってもいいですか?
背中を見てください。つやつや光って星が少なければ味方です。アブラムシを食べてくれるので、残してください。星が多く、つやが無くて毛で曇って見えるものがニジュウヤホシテントウです。迷ったら取らずに置いて、食べられた葉のそばにいるかどうかで判断してください。
葉がすだれのようになっています。
ニジュウヤホシテントウの食べ方です。葉の裏から食べて、表皮と葉脈だけを残すので、階段状の筋が残ります。ほかの虫ではこうなりません。葉の裏を見れば、幼虫か成虫が見つかります。
ジャガイモとナスを近くに植えてしまいました。
今年はこまめに見回ってください。ジャガイモで増えた虫がナスへ移ります。ジャガイモは早めに掘り上げて、茎葉を畑の外へ出してしまえば、そこで世代が切れます。来年は離して植えてください。
葉が食べられたジャガイモは、収穫できますか?
収穫までの時間によります。いもが太ったあとなら、早めに掘り上げれば問題ありません。まだ太る前に葉を失うと、いもが小さくなります。そうなる前に、卵と幼虫のうちに取ってください。