茎腐病
茎が腐って、株が急にしおれて枯れる病気です。ラッカセイ・スナップエンドウ・サトイモに出ます。
ラッカセイでは、畑の決まったところに、かたまって出るのが特徴です。土の中に菌がいて、そこを通りかかった株がやられるからです。一度出た場所は、何年も出続けます。
ただしサトイモだけは、畑ではなく貯蔵中に出ます。 掘り上げたあとの芋が、寒い時期にカビて軟らかく腐る。同じ名前でも、気をつける場所がまったく違います。
共通するのは、出てから治す手がないことです。だから、種を選ぶところと、同じ場所で作らないところで決着をつけます。
見分け方
- 株が急にしおれ、黄色くなって、やがて枯れる(ラッカセイ)。前日まで元気だった株が、数日で枯れます
- 枯れて黒褐色になった株の茎の表面に、小さな黒い点が多数出ます。これが決め手です
- 畑の決まった場所に、かたまって出る。 1 株だけぽつんと、ではなく、固まりで出ます
- 茎の地際を割ると、中が褐色になって腐っています
- サトイモは掘ってから。 2〜3 か月ほど貯蔵したころに、芋に灰白色のカビが出て軟らかくなり、腐ります。軟らかくなった芋は粘ります。畑では分かりません
出やすい条件
- 気温が上がる時期から、夏の終わりまで(ラッカセイ)
- 一度出た畑。菌が土に残り、同じ場所で何年も出ます
- 病気の株から採った種を使ったとき
- 品種によって弱さがはっきり違います(ラッカセイ)
- 芋に傷をつけたとき、子芋をばらして保存したとき(サトイモ)
- 貯蔵場所が暖かい、または湿っているとき(サトイモ)
出さないために
- 種は、病気の出ていない畑の健全な株から採る。 自分で採るなら、出た畑のものを使わない。いちばん確実なのは、買った種に戻すことです
- 出た畑では 4〜5 年作らない。 かたまって出た場所は覚えておいて、そこを外してください
- 品種を選ぶ。 ラッカセイは、品種によってこの病気への弱さがはっきり違います。極端に弱いものもあれば、同じ系統から改良されて強くなったものもあります。種袋の説明を読んでから選んでください
- 発病した株は早めに抜いて、畑の外へ出す。 置いておくと、その場所の菌が増えます
- 病気の株を堆肥に入れない。 堆肥に回すと、畑じゅうに配ることになります
- サトイモは、子芋を外さずに株のまま、冷涼で暗いところに置く。 芋に傷をつけないことがすべてです。ばらすと、切り口から入ります
出てしまったら
- 治りません。 抜いて畑の外へ出してください
- かたまって出た場所を覚えておき、次の年はそこを外してください
- 残った株に効く手当てはないので、収穫できるものは早めに採ってください
- サトイモは、腐った芋を早く取り除く。 隣の芋に移ります。粘って軟らかくなったものは、ためらわずに外してください
- 掘り上げるときに芋を傷つけない。ていねいに扱うことが、そのまま貯蔵の長さになります
まちがえやすいもの
- 青枯病 — 緑色のまましおれますが、茎の表面に黒い点は出ません。切り口を水に浸けると白い筋が流れ出ます
- 立枯病 — 地際が褐色になって腐ります。茎の表面の黒い点がありません
- 白絹病(ラッカセイ) — 株元に白い糸のようなカビと、菜種に似た粒が出ます
- 萎黄病・萎凋病 — 下葉から黄色くなって、だんだん進みます。茎腐病は急に枯れます
- 軟腐病(サトイモ) — 強い悪臭がします。茎腐病のカビは灰白色で、においは強くありません
よくある質問
元気だったラッカセイが、数日で枯れました。
茎を見てください。黒褐色になった茎の表面に、小さな黒い点がたくさん出ていれば茎腐病です。治りません。抜いて畑の外へ出してください。そのとき、どこに出たかを覚えておいてください。この病気はかたまって出るので、次の年にその場所を外すだけで被害が減ります。
一度出た畑で、また作れますか?
4〜5 年あけてください。土の中に菌が残ります。あわせて、種を見直してください。病気の出た株から採った種を使うと、場所を変えても持ち込むことになります。買った種に戻すのがいちばん確実です。
ラッカセイの品種は関係ありますか?
関係します。この病気は、品種によって弱さがはっきり違う数少ない例です。大粒の品種には極端に弱いものがあり、そこから改良されて強くなったものも出ています。種袋の説明を読んでから選んでください。
サトイモが貯蔵中に腐りました。
茎腐病です。灰白色のカビが出て、軟らかくなって粘っていれば、それです。腐った芋は早く取り除いてください。隣に移ります。次の年は、子芋を外さずに株のまま、冷涼で暗いところに置いてください。掘り上げるときに傷をつけないことが、いちばん効く予防です。