虫
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アワノメイガ
トウモロコシに来る虫です。出てくるのはトウモロコシだけですが、トウモロコシを作る人にとっては、ほかのどの相手よりも手ごわい相手です。実の中に入られると、食べるところがそのまま無くなります。
やっかいなのは、気づいたときにはもう中にいることです。葉を食べる虫と違って、幼虫は茎や雄穂、実の中にもぐり込みます。外からは手が届きません。だからこの虫だけは、入られる前に動くしかない。
ただ、入り口になる場所は決まっています。雄穂です。ここを押さえられるかどうかで結果が変わります。
見分け方
- 雄穂が白っぽく変色している、途中で折れている。 いちばん早く出るしるしです
- 茎に小さな穴があき、そのまわりに木くずのようなフンが盛り上がっている
- 葉の裏に、うろこを並べたような平たい卵のかたまり
- 実の先(絹糸の出ているところ)から入られると、皮をむくまで分かりません。外から見えたときには、もう中にいます
- 近ごろは雄穂を素通りして、直接実に入る例が増えています。雄穂を見ているだけでは足りません
出やすい条件
- 雄穂が顔を出すころから。 ここが始まりの合図です
- 絹糸が出てから実が太るまでのあいだが、いちばん危ない
- 同じ畑で何度もまくと、あとからまいたものほど被害が大きくなります。虫の数が増えたころに穂が出るためです
出さないために
- 花粉が出終わったら、雄穂をすぐ切り取る。 これがいちばん効きます。雄穂はもう役目を終えているので、切っても実には影響しません。切った雄穂は捨てる前に、雌穂の絹糸にそっと触れさせて受粉に使ってください
- 雄穂が出る少し前から、葉の裏・雄穂・絹糸を見回る。 卵と小さい幼虫のうちにつぶせば、それで終わりです。穴があいてからでは遅い
- まく時期をずらす。 早生は早めに、晩生は遅らせて、穂が出る時期を虫の多い時期から外します
- ネットで覆うなら、受粉を自分でやる覚悟で。 トウモロコシは風で花粉を運んでもらう作物なので、花粉が飛ぶあいだも覆い続けると実が入りません。覆うなら、雄穂を切って絹糸に触れさせる手受粉をセットにしてください
- 切り取った雄穂や、抜いた茎を畑に積んでおかない。中にいる幼虫がそこで育って出てきます
出てしまったら
- 幼虫が茎の上のほう(雄穂の近く)に入っていたら、雄穂ごと切り落とす。 これで取れます
- 実の近くに入られたら、穴の 3cm ほど上から茎をカッターで縦に裂いて、幼虫を取り出す。 裂いたままにしておいて構いません。株は枯れずに実まで持ちます
- 実に入られたものは、先のほうを切り落とせば残りは食べられることが多いです。全部あきらめなくていい
- 取り出した幼虫はその場でつぶす。畑に捨てると戻ります
まちがえやすいもの
- オオタバコガ — 実の先に穴があきますが、茎にはもぐりません。穴が大きく、フンも粗い
- 鳥 — 皮が外から破られ、粒がついばまれています。丸い穴ではなく裂け目になります
- 先端不稔 — 実の先に粒が入らないだけで、食われた跡もフンもありません。これは受粉の問題です
- 風による倒伏・茎折れ — 茎が折れていても、穴とフンが無ければ風です。土寄せと分けつの残し方は倒伏のページに書いてあります
よくある質問
雄穂はいつ切ればいいですか?
花粉が出終わったころです。雄穂を指ではじいて花粉が落ちなくなったら、役目は終わっています。切るのが遅れるほど、そこから茎へ入られます。切った雄穂は、捨てる前に雌穂の絹糸に触れさせて受粉に使ってください。
茎に穴とフンがありました。もう手遅れですか?
まだ間に合います。穴の 3cm ほど上から、茎をカッターで縦に裂いてください。中にいる幼虫を取り出せます。裂いた茎はそのままで大丈夫です。放っておくと、そのまま実のほうへ進みます。
防虫ネットで覆えば防げますか?
虫は止まりますが、花粉も止まります。トウモロコシは風で受粉する作物なので、覆い続けると粒の入らない実になります。覆うなら、雄穂を切って絹糸に触れさせる手受粉を自分でやってください。そこまでやらないなら、雄穂切りと見回りのほうが確実です。
実の先に虫が入っていました。食べられますか?
入られた部分を切り落とせば、残りは食べられます。先端だけで止まっていることが多いので、皮をむいて確かめてください。中まで進んでフンだらけになっているものは、あきらめてください。