FRUIT · ウリ科

カボチャ

Pumpkin

ウリ科。手がかからないわりに、よく穫れる野菜です。

土質をあまり選ばず、根もよく張ります。肥料を吸う力が強いので、ほかの野菜がうまく育たなかった場所でも作れることがあります。家庭菜園で「育てやすい夏野菜」を挙げるなら、上位に入ります。ただし収穫期に入るとうどんこ病が出やすく、そこだけは手がかかります。

ただし 2 つだけ落とし穴があります。

ひとつは場所。つるが伸びる方向に、最低でも 2m は空けてください。株間ではなく、つるを這わせる先の話です。ここを読み違えると、通路や隣の畝を占領されます。

もうひとつは 肥料のやりすぎ。吸肥力が強いので、残肥の多い畑や元肥を効かせた畑では「つるぼけ」になります。葉とつるばかり茂って、花は咲くのに実がつかない。元肥は控えめが正解です。

難易度
旬 夏
カボチャ(ウリ科) — イメージ

写真はイメージです(生成画像)。Sofarm の圃場写真は準備中です。

栽培のめやす

発芽適温
25〜30℃
発芽日数
3〜5日
生育適温
17〜20℃
土壌 pH
6〜6.5
株間・条間
50cm〜1m
畝幅・畝間
90cm
畝の高さ
15cm
まき深さ
1〜2cm
連作の間隔
2〜3 年

つる割病が出た畑では 4〜5 年あける

植えつけの目安

本葉 3〜5 枚

種苗会社や公的機関の資料にある数値をまとめたものです。品種や地域で前後します。

いつ植えて、いつ収穫する?

作型
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
春栽培
▼ ▼
秋栽培
▼ ▼
まきどき
▼▼ 植えつけ期
育成(推定)
収穫期

線は旬(上旬・中旬・下旬)単位です。線にカーソルを置くと、資料の期間表記・区分名・出典が出ます。 「育成」は定植から収穫までの間を埋めた推定で、資料に書かれた値ではありません。

育て方

上から順に進めれば育てられます。時期は地域で変わるので、育成カレンダーで確かめてください。

  1. 場所を決める

    • つるを伸ばす先に 2m 以上空ける。 株間とは別の話です
    • 日当たりのよい場所を選ぶ
    • 幅 90cm・高さ 15cm の畝を立てる。排水が悪ければ高くして、まわりに溝を掘る
    • ウリ科を 2 年作っていない場所を選ぶ
  2. 土をつくる

    • 元肥は控えめに。 吸肥力が強い野菜なので、効かせすぎると「つるぼけ」になります
    • 前の作の肥料が残っている畑では、さらに減らす
    • マルチを張って地温を確保する
  3. 種をまく・植える

    • ポットに 2〜3 粒、深さ 1〜2cm
    • 地温 25〜30℃ を保つ。 足りないとそもそも発芽しません
    • 本葉が出たら間引いて 1 本に
    • 本葉 3〜4 枚で植える。 大きくしすぎると、ポットの中で根が回って植えてから伸びません
    • 植えるときは根鉢をくずさず、深植えしない
    • 遅霜の心配があるうちはホットキャップをかぶせる
  4. 仕立てを決める

    つるを何本伸ばすかで、要る場所が決まる

    株間だけ見て植えると、あとで場所が足りなくなります。つるを何本伸ばすかを先に決めてください。株間はその本数で決まります。

    親づる 1 本で伸ばす
    伸びてきた子づるは、摘みながら進みます。縦に長く使う形です。
    株間 50cm
    1 本なので幅は取りません。そのぶん 1 株から穫れる数は少なくなります。
    子づる 2〜3 本で伸ばす
    親づるを本葉 4〜5 枚で摘んで、出てきた子づるのうち勢いのそろったものを残します。
    株間 80cm〜1m
    左右に広がるので、株間を広く取ります。そのぶん穫れる数は増えます。
    株間とは別に、伸ばす先が要る
    ・つるを伸ばす先に 2m 以上空ける。株間の話とは別です
    ・放任でも育ちますが、場所をかなり食います
    ・ウリ科を 2 年作っていない場所を選ぶ
    ・つるが伸びてきたら敷き草をする
    元肥を効かせすぎないでください。つるぼけといって、葉とつるばかり茂って実がつかなくなります。
    • 親づる 1 本だけ伸ばすか、親づるを本葉 4〜5 枚で摘んで、子づるを 2〜3 本伸ばすか
    • 株間はこの本数で決まります。1 本なら 50cm、2 本なら 80cm〜1m
    • 放任でも育ちますが、場所をかなり食います
  5. 敷き草をする

    • つるが 1m ほど伸びたころに、つるの先に敷き草をする
    • 泥はねが止まって、疫病が出にくくなります
    • 実の下にも敷いて、地面に直接触れないようにする
  6. 人工授粉する

    • 朝から午前 9 時ごろまでに、その日咲いた雄花の花粉を雌花につける
    • つける雌花を選ぶ。 子づる仕立てなら 9〜15 節のもの。それより手前の雌花は摘んでしまう
    • つる 1 本につき 1〜2 個。欲張ると全部中途半端になります
    • 虫が来ていれば自然にもつきますが、確実にしたいなら手でやってください
  7. 追肥する

    • 実がこぶしくらいの大きさになったころに足す
    • 元肥は控えめにしたぶん、ここで補います
  8. 穫る

    • 授粉から 40〜50 日。実のついた節の巻きひげが枯れ、ヘタがコルクのように硬くひび割れてきたら
    • 穫ったら、風通しのよい日陰で 7〜10 日おいて切り口を乾かす。腐敗を防ぐためで、甘くするためではありません
    • 甘みは、貯蔵できる品種なら 1 か月以上おくと増えます。貯蔵に向かない品種は 1 か月以内に食べてください

ここだけは押さえたい

1. つるを伸ばす先に 2m 空ける
株間ではなく、つるが這っていく方向の話です。ここを確保しないと、つるが重なって実が太りません。

2. 元肥を効かせすぎない
吸肥力が強い野菜です。肥料が多いと「つるぼけ」になって、花は咲くのに実がつきません。前の作の残肥がある畑では、元肥をさらに減らしてください。

3. 地温 25〜30℃ を確保してからまく
これを下回ると発芽しません。春先はホットキャップやトンネルで温めてください。

4. 仕立て本数を先に決める
親づる 1 本か、子づる 2 本か。これで株間が変わります。植えてから決めることはできません。

5. つるが伸びたら敷き草をする
泥はねを止めると疫病が減ります。実の下にも敷いてください。

6. つける実を選ぶ
手前(株に近いほう)の雌花につけると株が弱ります。子づるなら 9〜15 節のものを使い、それより手前は摘んでください。つる 1 本につき 1〜2 個までです。

7. ヘタが硬くなってから穫る
授粉から 40〜50 日が目安です。巻きひげが枯れて、ヘタがコルクのようにひび割れてきたら。穫ったあとは日陰で 7〜10 日おいて切り口を乾かしてください(腐敗を防ぐため)。甘くしたいなら、貯蔵できる品種を選んで 1 か月以上おきます。

農薬を使わないと、ここが難しい

うまくいかないことも先に書いておきます。知っていれば、打つ手の順番が変わります。

  • 疫病 — 水はけの悪い畑と長雨で出ます。高畝・溝・敷き草で予防できますが、出てから有機の資材で止める方法は資料にありません(→疫病)
  • ウリハムシ — 苗のうちが山場です。覆って守りますが、つるが広がり始めると覆い続けられません(→ウリハムシ)
  • うどんこ病 — 収穫期に入ると出やすくなります。古い葉を落として風を通す、初期なら重曹や食酢。打てるのはそこまでです(→うどんこ病)

種を買う

カボチャ の品種ごとの紹介は準備中です。まずは品目で探せるようにしています。

出やすい病害虫

カボチャで報告が多いものです。全部が毎年出るわけではありません。 名前を押すと、見分け方と農薬を使わない対処が読めます。

虫

見つけたら早いほど楽です

病気

風通しと水はけで出方が変わります

生理障害

虫でも病気でもなく、環境が原因で起きるもの
つるぼけ(つるボケ)
果実の日焼け・ひび割れ

病害虫の一覧を見る

よくある質問

花は咲くのに実がつきません。

「つるぼけ」です。カボチャは肥料を吸う力が強いので、元肥を効かせすぎると葉とつるばかり茂って花が実になりません。前の作の肥料が残っている畑でも起きます。次は元肥を減らしてください。

もうひとつ、つける雌花を選んでいないことも原因になります。株に近い手前の雌花につけると、株が弱って続きません。子づるなら 9〜15 節のものを使ってください。

どれくらい場所がいりますか?

株間は仕立て方で変わります。親づる 1 本なら 50cm、子づる 2 本なら 80cm〜1m。それとは別に、つるを伸ばす方向に 2m 以上空けてください。ここを読み違えると通路を占領されます。

親づると子づる、どう仕立てればいいですか?

どちらでも育ちます。親づる 1 本なら手間が少なく、株間も狭くて済みます。子づる 2〜3 本にするなら、親づるを本葉 4〜5 枚で摘んでください。植えてから決めることはできないので、先に決めて株間を取ります。

いつ穫ればいいですか?

授粉から 40〜50 日(西洋カボチャ)が目安です。実のついた節の巻きひげが枯れて、ヘタがコルクのように硬くひび割れてきたら頃合いです。

穫ってすぐ食べていいですか?

食べられますが、穫ったら日陰で 7〜10 日おいて切り口を乾かしてください。これは腐りにくくするための手当てです。

甘くしたいなら、それとは別に1 か月以上おきます。ただし貯蔵に向く品種とそうでない品種があり、向かないものは 1 か月以内に食べてください。種袋や苗の説明を見ておくと迷いません。

人工授粉は必要ですか?

虫が来ていれば自然につきますが、確実にしたいなら朝から午前 9 時ごろまでに手でつけてください。その日咲いた雄花を使います。

葉に白い粉がつきました。

うどんこ病です。収穫期に入ると出やすくなります。古い葉を落として風を通し、初期なら重曹を水で 500〜1,000 倍に薄めたものをかけてください。広がりきってからでは止まりません。